正代苦笑い「硬いっすね」新大関初陣1勝 初顔合わせ若隆景にヒヤリ物言いの一番

2020年11月09日 05:30

相撲

正代苦笑い「硬いっすね」新大関初陣1勝 初顔合わせ若隆景にヒヤリ物言いの一番
若隆景(右)を突き落としで破る正代(撮影・村上 大輔) Photo By スポニチ
 【大相撲11月場所初日 ( 2020年11月8日    両国国技館 )】 新大関の正代(28=時津風部屋)が苦しみながらも大関初白星を挙げた。初顔合わせの西前頭筆頭・若隆景(25=荒汐部屋)にもろ差しを許して攻められ、物言いがつく微妙な一番となったが軍配通りで勝ち名乗りを受けた。他の大関陣は、貴景勝(24=千賀ノ浦部屋)、朝乃山(26=高砂部屋)とも盤石の相撲で勝ち、初日の上位安泰は今年春場所以来3場所ぶりとなった。
 勝ち名乗りを受けて土俵下に下がると、苦笑いのような表情に変わった。「あの相撲でも勝つことができたので」。本来の相撲を取り切れず大関らしさを見せられなかったが、それでも負けなかったことが大きかった。

 初顔の若隆景に右おっつけで攻められ上体が起きた。もろ差しを許して後退を余儀なくされ、最後は捨て身の右突き落とし。左足が先に土俵の外に出たようにも見えたが、体が伸び切った若隆景の足が返っており、物言いはついたが軍配通りに勝ちを拾った。

 「硬いっすね。思うように体が動かなかった。(大関として)初めて土俵に上がって負けられないというのもあった。いつも通りのつもりで土俵に上がったが違った。足も出なかった」。これまで大関に昇進した実感がなかなか湧いてこないと話してきたが、本場所の土俵で一気に責任の重さがのし掛かった。

 地位の重みをまざまざと感じたが、その一方で辛勝すらもプラスに捉える。「体が動くようになったら、もっと内容的にも良くなるんじゃないか」。かつてネガティブ思考だった男は少しずつ前向きになってきている。

 この日は同じ東農大出身でもある師匠の時津風親方(元幕内・時津海)の47回目の誕生日だった。「本来ならケーキを買っていくところだが、外出できないので。内容が良くなかったので、いい相撲を取って安心させたい」。内容の伴う相撲が何よりのプレゼントになると信じている。

 ▼八角理事長(元横綱・北勝海)正代は硬くなったと思う。いなして勝つことを頭に描いてしまった。勝ったということが大きい。ただ、前に出る安定感が欲しい。

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