【服部道子の目】申ジエ “心の軸の強さ”さすが元世界1位

2020年11月09日 05:30

ゴルフ

【服部道子の目】申ジエ “心の軸の強さ”さすが元世界1位
今季2勝目、優勝カップを手に笑顔の申ジエ(撮影・西尾 大助) Photo By スポニチ
 【女子プロゴルフツアー スポニチ主催TOTOジャパンクラシック最終日 ( 2020年11月8日    茨城県 太平洋クラブ美野里C=6554ヤード、パー72 )】 優勝した申ジエ選手は終盤に笹生選手に追い上げられ、残り4ホールから勝負師の心のギアがぐっと入った感じでした。スコアボードを見た終盤からパットの打ち方が変わりました。それまではジャストタッチでしたが、絶対に勝つんだという強い意志がパットに表れました。インパクト以降ヘッドを加速させ直線的に打つようになっていました。そのためグリーンの凹凸を拾わず、カップに入る間口も広がって、チャンスをものにできたのではないでしょうか。
 手首のケガや肘の手術、それに今年はコロナ禍でつらいこともたくさんあったと思います。でも、それでも腐らず自分にできることをコツコツと続けてきた。その心の軸の強さは、さすが元世界ランク1位の選手だなと感心させられました。

 2位に入った笹生さんはひと頃に比べ、スイングがずいぶん良くなっている印象でした。調子を崩していた時はジャンプアップする動きが見られ、ボールに力が伝わりづらかった。でも今週は体の伸び上がりをワンテンポ我慢して、打っている感じでした。元々、ショートゲームの引き出しが多い選手ですから、ショットのタイミングさえ戻ってくればいつでも優勝争いに絡んでくることができると思います。 (東京五輪日本代表女子コーチ)

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