白鵬 引退危機!5場所連続休場、今月中にも右膝手術 7月名古屋場所で進退懸ける意向も…

2021年03月17日 05:30

相撲

白鵬 引退危機!5場所連続休場、今月中にも右膝手術 7月名古屋場所で進退懸ける意向も…
2日目の勝利後、右膝痛の影響か、そんきょの姿勢をやり直して懸賞を受け取る白鵬(撮影・木村 揚輔) Photo By スポニチ
 【大相撲春場所3日目 ( 2021年3月16日    両国国技館 )】 大相撲の横綱・白鵬(36=宮城野部屋)が16日、日本相撲協会に「右膝蓋(しつがい)大腿関節軟骨損傷、関節水腫で手術加療を要する」などの診断書を提出し休場した。4場所連続休場明けの春場所は2連勝発進したが、痛めていた右膝を悪化させた。今月中にも手術し、名古屋場所(7月4日初日、ドルフィンズアリーナ)で進退を懸けるが、直近10場所で7度目の休場は深刻な状況。歴代最多44回の優勝を誇る大横綱が徳俵に追い込まれた。
 春場所連覇の夢はもろくも崩壊した。午後3時50分。「横綱・白鵬は休場のため、土俵入りはありません」のアナウンスが流れると、館内が騒然となった。昨年7月場所以来、227日ぶりに復帰し2連勝。復活優勝へ好発進した白鵬が早々と土俵から消えた。

 伏線はあった。宝富士を小手投げで下した2日目。懸賞を受け取る際に、そんきょしながらも一度立ち上がってやり直すしぐさを見せた。師匠の宮城野親方(元幕内・竹葉山)は膝に水が慢性的にたまる状態だと明かし「(医師から)この状態で取ったら、もう相撲を取れなくなると言われた」と説明した。今月中にも右膝の手術を受ける予定。5月9日に初日を迎える夏場所(東京・両国国技館)の出場は厳しい見通しだが「本人が名古屋で最後を懸けると言っている」と話した。

 爆弾を抱える右膝は崩壊寸前だった。取材に応じた専属トレーナーの大庭大業氏によると、1月の新型コロナ感染後から急に右膝に水がたまり始め、慢性化したという。白鵬は1月25日に土俵で四股を踏み始めたが、31日には初めて右膝の違和感を訴え、痛みが引かなかったため2月1日に水を抜いた。その後も大きくは改善せず、大庭氏は「15日までに計9回も水を抜いた。(場所に)間に合わせたが、再び悪化してしまった」と明かした。

 年6場所となった1958年以降、36歳を過ぎて土俵に上がった横綱は37歳で引退した吉葉山と白鵬のみ。幕内在位は100場所目を迎え、横綱在位は81場所。体力の衰えとともにケガの回復も遅くなることは否めない。師匠は「今場所はどうしても出ないといけないと思ってやった結果。本人が一番悔しい。手術をして再起を懸ける」と代弁したが、入門して20年の第一人者に最大の危機が訪れた。

 ▼八角理事長(元横綱・北勝海) 残念ですよね。横綱を10年もやれば、今までこういう(程度の)ケガがなかったのが不思議なくらい。このままでは終われないという気持ちだろう。

 ▼伊勢ケ浜審判部長(元横綱・旭富士) 横綱として、調整が長い間うまくいっていないのはどうかなと思う。2日間は動きは良かったが、相撲は雑だったように見えた。休場はしようがない。

 【白鵬の最近1年】
 ▼20年3月22日 無観客開催の春場所千秋楽。鶴竜との横綱相星決戦を制し、自身が持つ史上最多記録を更新する44度目の優勝。
 ▼5月4日 日本相撲協会が夏場所中止を発表。白鵬は「残念な気持ちだが、こういう状況だから仕方ない」。
 ▼7月31日 2週間遅れ、東京開催の7月場所13日目。12日目の御嶽海戦で古傷の右膝の状態を悪化させ「右膝半月板損傷、膝蓋大腿じん帯損傷、関節内血症で今後約2週間の加療を要する見込み」との診断書を提出して休場。
 ▼9月11日 8月13日に右膝を内視鏡手術し復帰目指すもかなわず、秋場所の休場を決めた。
 ▼11月6日 7月場所で痛めた右膝の回復が遅れ、11月場所の休場を決めた。
 ▼21年1月5日 日本相撲協会が白鵬の新型コロナウイルス感染を発表。3日に本人が嗅覚異常の症状を訴え、PCR検査で陽性反応を示した。9日間入院。初場所休場。
 ▼2月24日 国技館内の相撲教習所で合同稽古に参加し、若隆景に30戦全勝。
 ▼3月11日 36歳の誕生日。「自分の誕生日が震災の日というのが、運命というか宿命」と、この10年間を振り返りつつ「春場所連覇、目指して。15日間取り切る」と出場を明言。

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