“エペ陣”改めエペジーーン フェンシング初の頂点!黄金の突きで歴史を変えた!
2021年07月31日 05:30
フェンシング
見延「心を一つにすることを意識してきた。いまだに信じられない」
山田「勝てて夢みたい。みんなで勝てて本当にうれしい」
加納「これが夢じゃないことを今、祈っています」
宇山「実感がない」
世界1位のフランスと激突した準々決勝は、先にマッチポイントを握られながら逆転勝ち。ROCとの決勝は1人目の山田でリードを奪うと、一度もリードを許さずに終盤に向かう。37―33と4点リードでアンカーの加納が対峙(たいじ)したのは、世界2位のビダ。25日の個人を含め過去3戦3敗だったが、チーム最年少23歳は「苦手意識はなかった」と果敢に攻め、44―36から接近戦を制して金メダルを決めた。
マイナー競技で、わずかに日が当たってきたのは、太田氏を中心に結果を残してきたフルーレ。エペの選手は悔しさを胸に剣を握り続けてきた。見延が18―19年に年間世界ランク1位となり、19年3月には団体でW杯優勝。山田は昨年3月にGP大会を制した。メンバー全員が「史上最強」と自負するチームが、競技人口も多く、選手層が厚いとされるエペで世界の頂に駆け上がった。
19年4月、主将の見延がチームの愛称を発表した。その名は“エペジーーン”。「ジーンと感動させるチームという思いを込めて“エペジーーン”で。棒(ー)は2つでお願いします」。この日は米国との1回戦のみの出場だったが、ピストの外から仲間を鼓舞。「エペジーーン、最高ですね!」と誇らしく笑った。
攻撃は突きのみで、有効面が上半身のフルーレと全身のエペ。その違いもまだ浸透していないかもしれないが、未来はきっと変わる。「日本といったらエペと言われるくらいまでいかないと。裾野を広げて、エペを普及していきたい」と見延。“エペジーーン”の4人が見せた黄金の剣さばきは、確実に人々の心を捉えた。(杉本 亮輔)
▼フェンシング団体戦 1チーム3人で、総当たりの計9試合で争う。1試合(3分間)で5ポイントを先取した方が勝利し、3分間が経過した場合はポイントの多い方が勝利。45点先取したチームか、9試合終了時に得点の多いチームの勝ち。同点の場合は、1分間で1点先取の延長戦が行われる。
▼エペ フェンシングの種目の一つ。有効面はフルーレの胴体部、サーブルの上半身に対して足の裏を含めた全身と最も広い。さらに攻撃権のルールがあるフルーレ、サーブルと異なり、先に突いた選手がポイントを得る。本場欧州でも人気が高い。
◇山田 優(やまだ・まさる)1994年(平6)6月14日生まれ、三重県出身の27歳。三重・鳥羽―日大。自衛隊所属。14年世界ジュニア選手権個人でエペの日本勢として初制覇。20年のグランプリ大会で初優勝を果たした。妻の里衣(りえ)さん、姉あゆみさんも世界選手権に出場経験がある。1メートル84、73キロ。
◇見延 和靖(みのべ・かずやす)1987年(昭62)7月15日生まれ、福井県出身の34歳。福井・武生商―法大。ネクサス所属。18年アジア大会団体優勝、全日本選手権優勝、19年GPブエノスアイレス大会団体優勝。1メートル77、75キロ。
◇加納 虹輝(かのう・こうき)1997年(平9)12月19日生まれ、愛知県出身の23歳。山口・岩国工―早大。JAL所属。19年W杯バンクーバー大会優勝、GPブエノスアイレス大会団体優勝。1メートル73、64キロ。
◇宇山 賢(うやま・さとる)1991年(平3)12月10日生まれ、香川県出身の29歳。香川・高松北―同大。三菱電機所属。19年GPブエノスアイレス大会団体優勝。1メートル90、73キロ。
おすすめテーマ
2021年07月31日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
胸張れウルフ!金メダル2回の“レジェンド”に紙一重の惜敗「破らなければいけない壁。不甲斐ない」
-
小池祐貴10秒22で予選4組4着 100メートル予選敗退「実力だなって感じ」400リレーで名誉挽回だ
-
柔道は無念の銀だけど……男女混合種目で大活躍のチームJAPANは胸を張れる!
-
山県亮太、予選敗退 予選3組を10秒15の4着でタイム上位3人に入れず 「すごく緊張しました」
-
柔道混合団体 銀の日本チームに笑顔なし… ウルフ・アロン「計画通りにいかず、不甲斐ない結果に…」
-
多田修平 予選1組10秒22で6着「力んだ走りになった」 100メートル準決勝進出ならず
-
バレー女子日本代表の古賀がスタメン復帰 25日の初戦で右足首捻挫
-
まさかまさかの日本「銀」 柔道混合団体、フランスに敗れる 初代王者の座を逃す
-
卓球の水谷隼 悪質な誹謗中傷に「反撃」を宣言「全てスクショ。関係各所に連絡し、然るべき措置取る」
-
柔道混合団体は“外野”も熱い! 解説の穴井隆将氏の「うそ、うそ…」「打て、打て」が話題に!
-
古川高晴 団体に続き個人銅メダルの快挙に「アーチェリー」がトレンド入り 「凄まじい集中力」
-
柔道混合団体 決勝のメンバー発表! 新井千鶴は階級を超えた金メダリスト対決へ!
-
阿部詩、準決に続き決勝メンバーからも外れる 柔道新種目「混合団体」フランスと金かけて激突
-
三上紗也可は16位 決勝進出を逃す 飛び込み女子板飛び込み準決勝
-
1打差単独2位浮上の松山英樹 「良い位置で3日間終われたので明日やり切るだけ」
-
ソフト藤田倭 ワンオクTakaからの祝福メッセージに歓喜「なんて贅沢なんだと思いました」
-
36歳・古川高晴 アーチェリー個人でも銅メダル!団体銅に続く快挙
-
バド混合銅の東野有紗、三代目JSB・登坂広臣からの祝福に大感激「素敵な誕生日プレゼントです」
-
カナダの美人陸上選手・エレンウッド 合宿のオフショット公開「女王様」「最も美しいオリンピアン」の声
-
松山英樹が67でホールアウト 1打差の2位で最終日へ 東京五輪ゴルフ男子
-
トランポリン・岸 大健闘の7位!姉・彩乃さんの思いも背負い、東京で舞った!
-
柔道混合団体 「大野復活したぁぁ!!」準々決勝から一変!準決勝の圧勝に日本中が安ど
-
阿部詩、準決メンバー外れたことにネット上で心配の声あふれる「負傷してなきゃいいが…」
-
柔道混合団体 日本は準決勝でROCに楽勝! 初代「金」へあと1!
-
大野将平、うっぷん晴らしの一本勝ち 柔道新種目「混合団体」準決勝
-
星野陸也 73で通算1アンダーに後退「ショットの調子が悪かった」
-
阿部詩、準決メンバーから外れる 柔道新種目「混合団体」準決勝 57キロ級銅の芳田司が代わって出場
-
ミレニアム世代の吉田優利が逆転でツアー初優勝
-
星野陸也は73 通算1アンダーでホールアウト 東京五輪ゴルフ男子
-
混合ダブルス・渡辺勇大 「今は、銅メダルを素直に喜びたい」バド界の新たな歴史に「日本の宝です」の声
-
松山英樹が首位タイでハーフターン 東京五輪ゴルフ男子
-
選手村から観光目的で無断外出した関係者のADカードはく奪処分 その後については不明
-
柔道混合団体 4番手の向翔一郎がイイ仕事! 個人戦メダルなしの悔しさバネに日本に貢献!
-
BMX中村輪夢が2位発進「新技を早く見せたい」新種目メダルラッシュ刺激に1日決勝
-
松山英樹が首位タイ浮上 東京五輪ゴルフ男子
-
まさかの阿部詩、大野の連敗…ネットも騒然「大野も人間だったんだ」と驚きの声
-
阿部詩、大野がまさかの敗戦も 柔道ニッポン ドイツに逆転勝ちで準決勝進出 柔道男女混合団体戦
-
危なかった…柔道新種目「混合団体」 阿部詩、大野が連敗でヒヤヒヤの初戦突破!
-
山県亮太は3組に登場、多田修平は9秒85のベイカーと同じ1組
-
男子エペ団体・山田優「フェンシング界の“まーくん”で覚えてください」五輪選手検索ランキング1位!
-
フェンシング女子サーブル団体は準々決勝で敗退 男子エペ団体に金に続くメダル獲得はならず
-
星野陸也はイーブンパーで折り返し 東京五輪ゴルフ第3R
-
新種目混合団体 先鋒の女子57キロ級に阿部詩登場
-
木村文子が予選落ち、第一線を退くことを明言「世界を目指すのはここで区切り」
-
バド渡辺&東野組「この10年間の思いを込めて抱きしめた」 会見でも息ピッタリ
-
松山英樹 第3ラウンドはボギー発進 4位に後退 東京五輪ゴルフ男子
-
ママさんハードラー寺田明日香 100M障害で21年ぶり準決進出!「目標の決勝進出へ準決で自己新を」
-
バド山口茜「たくさんの応援、サポートに心から感謝」直筆メッセージも 涙の敗退から一夜
-
「流行語大賞候補?」“エペジーーン”大反響に見延も笑顔「感動を届けるんだという思い」
-
太田雄貴氏 「選手村、日課のPCR検査」徹底された感染対策紹介に「安全を確保している」と安どの声
-
大会関連で新たに21人陽性 3日連続の20人超え
-
才色兼備で日本にも縁あるハードラー・マクラフニン楽々突破「高温多湿に順応」
-
歴史的金メダルの男子エペに続け!フェンシング女子サーブル団体、準々決勝進出
-
五十嵐カノア 食事、ベッド、自動運転バス…分かりやすい選手村紹介動画に反響!「貴重」「ワクワク」
-
3位浮上の松山英樹「良い感じで週末を迎えられる」 東京五輪ゴルフ男子
-
第2ラウンド終了 松山英樹は64 通算9アンダーで2打差の3位浮上 東京五輪ゴルフ男子
-
「エペジーーン」見延和靖、私生活で“三種の神器”を駆使
-
「エペジーーン」山田優、家族の存在を力に変えて
-
「エペジーーン」加納虹輝、勝負強いアンカーはチーム最年少23歳
-
「エペジーーン」宇山賢、楽器演奏で培った独特のリズム
-
“エペ陣”改めエペジーーン フェンシング初の頂点!黄金の突きで歴史を変えた!
-
太田雄貴前会長「最高ですよ。悲願、悲願!」見延の統率力称賛
-
武井壮新会長も歓喜「太田前会長体制での強化普及への尽力が大きく実った結果」
-
素根輝 強敵完封!初出場で頂点!阿武、塚田に続き女子3人目3冠達成
-
素根 “原点”久留米から世界へ!大学退学を恩師が救った
-
素根 親友・阿部詩に続いた!何でも話せる仲 17年金鷲旗決勝での対決は語り草に
-
【柔道】左の釣り手中心に 堅実な自分の柔道貫き通した―上水研一朗氏の目
-
日本の金メダル数 史上最多の17個に 第2日から7日連続、柔道は9個
-
原沢 メダルならず…16年リオ決勝“リネールの悪夢”再び
-
男子の井上康生監督 原沢の敗戦に「私の力不足」
-
31日、初採用男女混合団体 さあ、一緒に金メダルだ!大野「最強かつ最高の集団」
-
リネール 五輪3連覇ならず銅 世界大会の連勝154でストップ
-
瀬戸 メダル初めて逃すも“収穫”「すっきりしてます。学びのあった五輪」
-
馬淵優佳さん「今は大切なものに気付いた強さがある」夫・瀬戸の“今後”へエール
-
萩野6位 いつもなら“遅い”と思う1分57秒も「一番幸せな五輪」
-
【競泳】よく立て直した瀬戸 力出し切った萩野―林享の目
-
池江 400メドレーリレー第3泳のバタで決勝進出!8.1「ワクワクするようなレースを」
-
入江 200背7位も「心から幸せ」 400Mメドレーは決勝へチームけん引
-
バド渡辺&東野組 福島の誇りで日本唯一のメダル 「10年の絆」で被災地に届けた323分
-
渡辺 高1の秋「シングルスでは桃田先輩に勝てない」目標を見失いかけた少年を変えた恩師の問いかけ
-
【バドミントン】計り知れない重圧の中、互いを支えた渡辺の緩急と東野の強気―小椋久美子の目
-
バド女子単期待の2人は8強止まり…奥原「結果良くないけど強くなれた」山口悔し涙「結果は結果」
-
松山、金メダル射程圏! 6バーディーで暫定3位浮上「このまま調子をキープできるように」
-
男子ゴルフ・星野、メダル圏内へ5打差 「緊張をリズムに変え」通算3アンダーの暫定25位につける
-
鹿島丈博さん ブランクあっても精神面で成熟 松山はこれからどんどん良くなっていく
-
【男子ゴルフ】松山、きっちり修正 慣れたコースも大きなプラス材料―深堀圭一郎の目
-
おつかれ?萌寧22位に後退 5ラウンド連続60台も体の動きに影響 練習量減らしスタミナ温存
-
トランポリン 森ひかる 涙の13位敗退 重圧で跳べない日々も「もう頑張らなくていいんだな」
-
ジョコビッチ 準決勝で敗れる 4度目五輪も金逃す「つらい、それだけ」
-
陸上100メートル山県 日本人89年ぶり決勝進出へ闘志「期待感はある」
-
早大・山内 日本勢で唯一男子400メートル障害準決勝進出 「自分の走りなら行けると」
-
男子3000障害・三浦龍司 自身の日本記録を6秒以上更新し日本人49年ぶり決勝進出
-
田中希実 5000メートル予選は自己ベスト更新も突破へ0秒38届かず 「真っ向勝負して負けた」
-
男子走り高跳び・戸辺 出場逃したリオの雪辱胸に日本人として49年ぶり決勝進出
-
陸上種目に現世界記録保持者「13」人参戦! 高温多湿の中、いくつ世界新生まれる?