<羽生結弦を語ろう(4)>高校後輩・千葉百音「記憶に残る鬼ごっこ」「後に続けるように日々努力します」

2022年02月06日 07:30

フィギュアスケート

<羽生結弦を語ろう(4)>高校後輩・千葉百音「記憶に残る鬼ごっこ」「後に続けるように日々努力します」
羽生(左)とツーショットを撮る幼少期の千葉(本人提供) Photo By 提供写真
 第4回は女子で今季の全日本ジュニア選手権で3位に入った現役スケーター千葉百音(16)。羽生と同じアイスリンク仙台が拠点で、東北高の後輩でもある。羽生から「もね」と呼ばれる妹分が、背中を追う大先輩を語った。
 私が羽生選手の練習していたアイスリンク仙台に通ったのは偶然でした。家から近くて、スケート教室をやっているリンクだったからです。初めて羽生選手と出会ったのは4歳の頃。その頃は幼稚園が終わってリンクに行って、そこで練習を終えた羽生選手と鬼ごっこなどで遊んでいただいていました。記憶に残っているのも、やはり鬼ごっこをしていたことです。

 その頃は、まだ羽生選手が世界で活躍する選手だとは知らず「一緒に遊んでくれる優しいお兄ちゃん」といった存在でした。きっと、スケートは楽しいということを羽生選手から教えていただいたのかもしれません。幼稚園児の私と遊んでくれるように誰にでも優しく接してくれる方です。

 東日本大震災後に羽生選手がカナダに拠点を移した時、少し寂しかったですが、それよりも尊敬の念の方が大きかったです。羽生選手がホームリンクに戻ってきた時は“ちゃんと練習すること”と言われました。今、私たちがここで練習できるのは荒川静香さんをはじめ、羽生選手にリンク存続のためにご尽力いただいたからだと思っています。チャンスを与えられた私たちは、先輩を見習って精いっぱい練習することが大事だと思っています。

 昨年12月の全日本選手権では会場や「メダリスト・オン・アイス」の時に、羽生選手とお話しすることができました。羽生選手が田中総司コーチに「百音に“もっと練習して”と伝えて」とおっしゃっていたともコーチからおうかがいしました。私もまだまだ練習不足と感じるところがあるのでこれからもさらに日々練習を頑張っていきたいです。

 羽生選手の特に凄いと思うところは、本番で完璧な演技をするメンタルの強さです。私はまだ大会やその会場によって調子が左右されてしまうので、羽生選手のように、どんな大会、どんな会場でも自分の全力が出し切れるようになりたいです。私にとって、羽生選手は、本当に心から尊敬する先輩です。私も、羽生選手の後に続けるように日々努力します。

 北京五輪での羽生選手の4回転アクセル成功を心から祈っています。ケガだけには本当に気をつけてほしいです。3度目のオリンピック、楽しんでください!

 ◇千葉 百音(ちば・もね)2005年(平17)5月1日生まれ、仙台市出身の16歳。4歳からスケートを始め、21年4月に東北高進学。全日本ジュニア選手権は19年6位、20年8位、21年3位で、3年連続で全日本選手権に推薦出場。全日本では21年の11位が最高。今年1月の全国高校総体は準優勝した。4回転トーループ習得中で「徐々に感覚をつかんでいる」。趣味は読書、バレエ。

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