高木美帆 日本勢史上3人目の5種目「完走」 細心の準備と培った経験で超ハード日程を乗り切った

2022年02月17日 18:50

スピードスケート

高木美帆 日本勢史上3人目の5種目「完走」 細心の準備と培った経験で超ハード日程を乗り切った
スピードスケート女子1000メートルで金メダルを獲得した高木美帆(AP) Photo By AP
 【北京五輪第14日 ( 2022年2月17日 )】 スピードスケート女子の高木美帆(27=日体大職)が北京五輪を「完走」した。今大会中は5種目に出場し、13日間で7レース目。一部で体力面の不安をする声もあったものの、細心の準備と、積極的なレース運びで金1個、銀3個と4個のメダルを奪う活躍を見せた。
 試合のない日はリカバリーに時間を割き、開幕後は本番を想定した練習はほとんどできていない。15日は団体追い抜きの準決勝、決勝と1日2レースを消化。夕方のレースが続く中、13日の500メートルは午後10時過ぎに設定された。3度出席したメダルセレモニーは競技とは別会場の極寒の屋外で夜に開催。一定のリズムで生活することさえ難しかった。

 氷は種目の距離が伸びるほど固く整備される特徴があり、状態は日替わり。通常、複数種目出場の利点となるリンクに慣れることもままならなかった。厳しい状況下でも、大会を通して高いパフォーマンスを維持。ジュニア時代から種目を絞らずに並の選手の3倍近いレースをこなし、現在もW杯や国内大会で連日複数レースを滑ることは多い。蓄積された経験がすべて血肉となっていた。

 初陣の3000メートルが翌日に迫った4日には「明日がすごい良かったから全部いい保証があるわけではない。逆に明日が悪かったから全部引きずるわけではない」と言った。メダルを狙ったものの、結果は6位。4年前の5位を下回ったが、崩れなかった。尻上がりに調子を上げ、自身の発言の正しさを証明。日本勢で88年カルガリー、92年アルベールビルの橋本聖子、06年トリノの田畑真紀と並ぶ最多タイの5種目を乗り切った。

この記事のフォト

おすすめテーマ

2022年02月17日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム