FB山沢京平がリーグデビュー 開始直後にいきなり見せ場「純粋にうれしい」ラグビーリーグワン

2022年03月19日 17:41

ラグビー

FB山沢京平がリーグデビュー 開始直後にいきなり見せ場「純粋にうれしい」ラグビーリーグワン
<埼玉・BR東京>前半、山沢京がカウンターで攻め上がる(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【ラグビーリーグワン第10節   埼玉29―12BR東京 ( 2022年3月19日    埼玉・熊谷ラグビー場 )】 埼玉はFB山沢京平(23)が先発で公式戦デビューを果たした。前半開始直後には持ち味のランニングプレーで先制トライの起点に。期待のルーキーが度重なるケガを乗り越え、力強く第一歩を踏み出した。
 見せ場はいきなりやっていた。試合開始直後のキックカウンター攻撃。山沢京は自陣10メートルライン付近でSO松田からのパスを受け取ると、外には回さず自ら前進。相手の意表を突くステップで1人目、2人目、3人目とほとんど触れさせずに交わすと、敵陣ゴールライン前10メートル付近まで進出。プロップ平野のトライにつなぐ、強烈なインパクトを残した。

 「そんなに気負いはなかった。まずは自分の役割を果たし、チームに貢献する思いで挑んだ。ファーストキャップを取れて、純粋にうれしい」

 兄・拓也(27)も高校時代からラグビー界では名の知れた存在で、日本代表やサンウルブズでもプレー。兄の背中を追って昨年4月に埼玉入りした弟だが、実は明大時代以来の公式戦出場だった。FBだった2年で大学日本一、SOに転向した3年も大学選手権準優勝を経験したが、その後に痛めていた右肩を手術。4年の秋シーズン開幕直前には右膝を故障し、結局ラストシーズンを棒に振った。丸2年ぶりの公式戦。「プレーできるかなという不安の方が大きかった」と言いながらも、後半27分に退くまで上々のパフォーマンスを見せた。

 兄はもちろん、松田や野口竜司、この日はウイングで先発した東京五輪代表の藤田慶和ら、SOやFBのポジションを争うライバルは多い。それでも本人は「ライバルと意識はしていない。自分のやるべきこと、チームがやるべきことに矢印を向けている」と自分自身を高めることに集中する。だからこそ、この試合で蹴った2本のキックは「良くなかった。ランやキックが強み。(もっと)強みを出したい」と反省を忘れなかった。

 シーズンはこれから終盤戦に突入。プレーオフ進出が掛かるチームにとっても負けられない試合が続くだけに、メンバー入り争いは厳しさを増す。真価を問われるのはこれからだが、試合後の会見に出席した金沢篤コーチは「カウンターでブレークしたり、非凡な才能を見せてくれた。これから楽しみな選手」と期待を寄せた。

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