東北福祉大ゴルフ部主将・蝉川が史上6人目のアマチュア優勝へ首位浮上

2022年04月15日 18:25

ゴルフ

東北福祉大ゴルフ部主将・蝉川が史上6人目のアマチュア優勝へ首位浮上
<関西オープン第2日>10番、ティーショットを放つ蝉川泰果(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー 関西オープン第2日 ( 2022年4月15日    兵庫県 よみうりCC=7180ヤード、パー71 )】 首位に1打差の2位からスタートしたアマチュアの蝉川泰果(21=東北福祉大4年)が6バーディー、2ボギーの67をマークし、通算11アンダーでプロツアー自身初の首位に躍り出た。残り2日間、倉本昌弘(1980年中四国オープン)、石川遼(2007年マンシングウェアKSBオープン)、松山英樹(2011年三井住友VISA太平洋マスターズ)、金谷拓実(2019年三井住友VISA太平洋マスターズ)、中島啓太(2021年パナソニック・オープン)に続く国内男子ツアー史上6人目のアマチュア優勝を目指す。
 片岡尚之(24=フリー)、比嘉一貴(26=フリー)の東北福祉大の先輩2人と大会連覇を目指す星野陸也(25=興和)が首位に1打差の通算10アンダー、2位に付けている。

 「初めてのことなので気持ちが高ぶらないように意識はしていました」

 兵庫教育大付属中3年だった2015年の関西オープンでプロツアーデビューし、これが15試合目になる。場数は踏んできたが、最高成績は2021年マイナビABC選手権の49位。首位争いの経験はこれまでなかった。スコアボードで自分の名前を見る度に揺らぎそうになる心を懸命にコントロールしながらプレーを続けた。

 その蝉川が生命線としているのが平均飛距離が「300ヤードはいってるかなと思います」と胸を張る1W。狭いよみうりCCで6番パー4(346ヤード)以外はティーショットに1Wを選択する攻撃ゴルフを展開している。通常より短い44・5インチのシャフトのグリップをさらに3センチ余して握り、フォロースルーを抑えたパンチ気味のショットで弾道をコントロール。フェアウエーキープ率こそ53・57パーセントと高くないが、春先の短いラフはOK。コースの枠内に第1打を置いておけば、バーディーを取れるという計算がある。

 7番パー4(372ヤード)では1Wの第1打をグリーン左手前のラフまで運び、残り40ヤードの第2打を60度のウエッジで1メートルに寄せてバーディー。蝉川の戦略がピタリとはまった。

 「今年はQT(ツアー予選会)を受ける年です。自分の中ではプロで通用しないといけないと思ってます」

 2019年11月。米沢蓮のキャディーとして参加していた三井住友VISA太平洋マスターズで東北福祉大の先輩・金谷拓実がツアー史上4人目のアマチュア優勝を成し遂げた最終18番の劇的イーグルを目撃した。
 ゴルフ部主将として常勝軍団を束ねる大学最終学年。歴代主将の金谷の姿を自分と重ね合わせている。 

 ◇蝉川 泰果(せみかわ・たいが)2001年(平13)1月11日生まれの21歳。兵庫県加東市出身。父・佳明さん(61)が将来、タイガー・ウッズのようにと名前を付けた。プラスチックのクラブで1歳からゴルフを始める。大阪・興国高を経て東北福祉大に進学。2017年関西ジュニア優勝、2021年関西アマチュア優勝、日本アマチュア4位、日本学生2位。2022年からナショナルチーム入り。1メートル74、73キロ。得意クラブは1W。夢は兵庫教育大付属小5年の時にテレビ番組で初めて公言した「世界4大メジャー制覇」。

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