【バドミントン】オグシオ、14年越しの本音(1)「恐怖しかなかった」失意の北京五輪 テレ朝で初対談
2022年08月20日 12:00
バドミントン
強烈なスポットライトを浴びる一方、苦悩や葛藤も多かった。一人の世界に入り込み集中を高める小椋さんと、リラックスしながらムードをつくる潮田さん。敗戦直後に気持ちの整理ができなかった小椋さんは取材を受けたくないと泣きながら訴えた時もある。そんな時は潮田さんが一人で取材を受けた。
「一人で頑張って取材受けてくれていたんだよね。ずっと矢面に立ってくれているなって。オグシオの一番苦しい時の最前線に立ってくれてるのが有り難くて…」。小椋さんは潮田さんに語りかけ「自分を助けてくれるのが玲ちゃんしかいなかった」と明かす。潮田さんも「分かり合えるのは2人だけだった」と振り返った。
国民の期待が最高潮に達したのが、08年北京五輪。その直前は調子が上がらず、国際大会で初戦敗退し、国内でも負けた。未知の重圧に小椋さんは「恐怖しかなかった。心と体のバランスが悪かった」と回顧する。潮田さんも「思っている以上の期待がのしかかっていた。インタビューでは、メダル獲りますと言うまで終わらせてくれない、みたいな」と打ち明ける。
結果的に準々決勝で敗れ、メダルには手が届かなかった。深い傷を負った小椋さんはしばらく、自身の肩書きを「北京五輪出場」でなくあえて「日本代表」とした。潮田さんも「記憶を抹消したい気持ち。コンプレックスとして残ってしまった。そこに対しての話は目を背けていた」。ペア解消からずっと2人で夢舞台を語り合うことはせず、逃げていたという。
14年の年月が流れ、北京五輪を2人でやっと振り返ることができた。今、当時の自分に何と声を掛けたいか――。そんな潮田さんの質問に小椋さんは答える。「それまで4年間、頑張って突っ走ってきて、何でその自分を信じてあげられなかったんだろうと思って…それが悔いに残っている。今のままの自分で勝負しておいでって言ってあげたい」。その言葉に涙を流した潮田さんは「同じ思いだったんだなって。そんなにみんな誰も期待してなかったよ、みたいな(笑い)。戻れるなら言ってあげたい」と晴れやかに語った。
○…日本勢のメダルラッシュが期待されるバドミントン世界選手権が今月22日に東京体育館で開幕する。テレビ朝日系列で放送され、今大会の応援キャスターには小椋さん、潮田さんの2人が就任。開幕前に行われた2人の対談は20日からテレビ朝日公式YouTube「背番号5」とテレビ朝日バドミントンの公式ツイッターなどで随時配信開始。
おすすめテーマ
2022年08月20日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
三宅宏実氏も期待 ウエイトリフティング界の14歳ホープ・松原敬、日本記録更新の挑戦支える父との絆
-
竹田“平瀬DNA”1差4位発進 叔母は2度の賞金女王 飛ばし屋ルーキーが初Vへ好位置
-
岩井千 1差4位の好スタート ツアー史上3人目、初優勝から2週連続優勝視界
-
萌寧「久々に楽しく回れた」調子上向き5バーディー 前週は左手親指痛で棄権
-
大西に丸山イズム 茂樹師匠の前で3差5位浮上、米国育ち23歳が7バーディー量産
-
丸山奨王 1打及ばず予選落ち、後半伸ばせず「一日中ラフから打っていた感じ」
-
金谷“淡々”単独首位キープ 10番ダボにも落ち着き「優勝目指して頑張りたい」
-
強風何の!19歳久常が5位浮上、アジアツアーからの好調維持「風に慣れてきた」
-
横田 7位スタート“癒やし系”長男と初タッグでリラックスプレー
-
渋野姉 17位に後退、妹は30位 シモーネ・アジアパシフィックC
-
宮城県スケート連盟 公営アイスアリーナ建設要望 羽生さん使用も視野
-
バド女子・奥原 右脚疲労骨折などで22日開幕世界選手権欠場「悔しい」
-
ミスティックス・町田 途中出場で2得点、チームは逆転負け WNBA・PO1回戦
-
松山復帰 初日34位も「楽しかった」前週首痛で欠場…痛み「なくなることはない。寝るのが怖い」