69キロが239キロ寄り倒した 序二段・白猿が「体重差170キロ対決」制す

2022年09月14日 04:30

相撲

69キロが239キロ寄り倒した 序二段・白猿が「体重差170キロ対決」制す
自分と体重差のある謙豊(右)と対戦した白猿(撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【大相撲秋場所3日目 ( 2022年9月13日    両国国技館 )】 序二段で体重差170キロの対決が実現し、現役力士で2番目に軽い69キロの白猿(びゃくえん=17、立浪部屋)が、2番目に重い239キロの謙豊(けんほう=33、時津風部屋)を寄り倒しで破った。幕内ではカド番大関の御嶽海が明生に敗れて初黒星を喫し、三役以上の全勝は早くも消滅。玉鷲ら平幕6人が3戦全勝としている。
 まさに「小よく大を制す」。無差別級で戦う相撲の醍醐味(だいごみ)が表れた一番だった。立ち合い、少し左に動いた白猿が押し込まれながらも体を入れ替え、両下手を引いて渾身(こんしん)の寄り。土俵際でもつれて軍配は一度相手方に上がったが、物言いの末に差し違えで白猿の勝ち。自身の3倍以上という超重量級を見事に下した。

 55キロで入門し、必死に体重を増やして1年半。ここまで大きな力士と対戦するのは初めてで「土俵に立ったら“デカッ!”と思った。謙豊さんしか見えなかった」と視界を遮られた。「足取りを考えていた」という作戦は決まらなかったが「勝てたのでよかったです」と頬を緩めた。

 しこ名の由来は「申(さる)年」から。前日に結びで横綱・照ノ富士を破って初金星を挙げた翔猿と同じ理由だ。一回り年上の同じ申年、同じ小兵。猿のように素早く動き回る相撲を「まねしていこうと思っています」と参考にし、小さくても勝てることを証明した。

 ◇過去の体重差対決 大相撲史上最大の体重差は「191キロ」。12年初場所8日目、三段目の取組で82キロの大原(錣山部屋)が273キロの大露羅(おおろら、北の湖部屋)に挑戦し、勇み足で勝利。幕内では95年九州場所で284キロの小錦と100キロの舞の海による184キロ差対決がある。

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