渡部暁斗、エコ活動へ広告募集 次世代に雪を残すため「現役のうちからやることに意味がある」

2022年10月26日 04:30

ノルディック複合

渡部暁斗、エコ活動へ広告募集 次世代に雪を残すため「現役のうちからやることに意味がある」
「エコパートナー」を募集する渡部暁 Photo By スポニチ
 全日本スキー連盟は25日、本格的なシーズン開幕を前に各種目の有力選手を集めて都内で会見を行った。五輪3大会連続でメダルを獲得しているノルディックスキー複合の渡部暁斗(34=北野建設)は、次世代に雪を残す活動としてエコパートナーを絶賛募集中。「広告募集」と書かれたステッカーを貼った帽子をかぶって登壇したベテランが、新たな境地で6度目の五輪に向けてスタートを切る。
 集大成と位置づけていた北京五輪から8カ月あまり。「金メダルを獲れなかった悔しい気持ちがふつふつと湧いてきて、完全燃焼できた感じがなかったので、もう少し頑張りたい」と話す渡部暁。届かなかった金メダルとともに、競技を続けるモチベーションになっているのが「広告募集」に込められている。

 長野県白馬村出身。故郷や夏場の雪上練習のために訪れる欧州でも年々雪の量が減っていることに危機感を覚え、子や孫の世代まで雪を残すための活動を思い立った。そこで9月末で帽子のスポンサー契約が満了したことを機に、新たにエコパートナーを募集。今季のスポンサー料は全て長野県内の森林再生費用に充てるという。

 「注目されている現役のうちからやることに意味がある」と知名度を存分に生かし、「他の選手も波及していけば意識改革になる」と願う。降雪量の減少は、スキー競技そのものの存続にも直結するだけに、“飛んで滑るエコ活動家”としてシーズンを戦う覚悟だ。

 オフのトレーニング量は例年の半分くらいだったというが、限られた時間で練習の質を高め、「コンディションは昨季よりいい」と自信を示す。五輪こそ個人と団体で銅メダルを獲得した昨季だが、W杯では11季ぶりに表彰台なし。「まずはW杯で勝ちたい」と2季ぶりの優勝を目指す。

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