33歳キンクミ 11年189日ぶり最長ブランクV 「いろんな思いが…」涙止まらず
2022年10月31日 04:25
ゴルフ
かつて12歳で国内ツアーを予選突破し、天才少女と呼ばれた。11年4月に21歳でツアー初V。2勝目はおろか賞金女王も近い、バラ色の未来を思い描いていた。だが、5~6年前にスイングと精神面のバランスを崩し、1Wの飛距離は140ヤードに落ち、50センチのパターも入らなくなった。「ゴルフ場を見るだけで涙やじんましんが出た」と振り返った。
派手な見た目とは裏腹に、暗くなるまでクラブを手放さない練習の虫。だがSNSで私服や食事の写真を載せるたび「練習しろ」と心ないコメントが書き込まれた。「ずっと見返してやると思ってました」。2年前からは腰痛を抱え、昨夏には左足首を捻挫。その時、患部に負荷が少ないハーフショットに活路を見いだした。17番の2打目も7~8割のショット。まさに練習のたまものだった。
“ギャルファー”と呼ばれた時代は、樋口久子さんから「化粧が濃い」と叱られた。その樋口さんの名を冠する大会で優勝し、感涙する樋口さんを見て、また泣いた。来季シード権も手にした33歳金田は「次は3勝目、ファッションも楽しみながらゴルフしたい」と未来を見据えた。1番でバーディー発進。中盤で苦しみながら、終盤の17番バーディーで引き寄せた復活Vは、まさに金田のゴルフ人生そのものだった。
≪自宅観戦の父へ 本当はハグを…≫金田が幼少期からゴルフの手ほどきを受けた父・弘吉さん(79)は名古屋市内の自宅で戦況を見守ったという。金田は「お父さんが元気なうちに2勝目を見せたかったので、それがかなって良かった。来てほしかったですけど来たら(私が)緊張すると思ったのか、自粛してくれた。本当はハグしたかった」と笑った。LINEでの連絡は毎日欠かさず、前日も「びっくりした。首位だな、がんばれ」とメッセージが届いたという。
《ツアー制施行前最長は11年210日》日本人選手のブランク優勝最長記録は池渕富子で85年富士通レディース→97年ヤクルト・レディースの11年210日。88年のツアー制度施行後では中嶋千尋で88年ダンロップ・レディース→98年健勝苑レディース道後の9年297日。金田は11年4月24日の初優勝から11年189日ぶりの2勝目となり、ツアー制度施行後では最長ブランクとなった。
おすすめテーマ
2022年10月31日のニュース
特集
スポーツのランキング
-
カーリング女子日本代表・藤沢五月 PCCCへ意欲「いろいろな方に楽しんでもらえる試合を」
-
37歳11カ月の玉鷲「年はただの数字」戦後3位の高齢三役昇進も意識せず「若々しい自分の相撲を」
-
タイタンズのRBヘンリーが史上初の快記録 同一カードで4試合連続の200ヤード&2TD以上
-
八村がセルティクス戦で13得点&9リバウンド 7回目のダブルダブルはならず チームは18点差で完敗
-
キンクミ 最長ブランク優勝、インスタでファンに感謝「二勝目まで長く長く長すぎたけど…」
-
20歳1カ月の熱海富士が高卒史上最速新入幕 朝青龍、栃東に並ぶ所要12場所
-
翔猿が新三役昇進 所要46場所は大卒史上2位のスロー記録 3関脇4小結は48年ぶり
-
逆転王者・宇野昌磨、シャンソン曲で新境地 スケートカナダEx
-
最強ペア“りくりゅう”鮮やかブルー衣装で軽快舞い スケートカナダEx
-
新女王・渡辺倫果「This is me」で笑顔締め スケートカナダEx
-
日本勢GP初3冠! りくりゅうがペア史上初V 5回目の演技で後半立て直し
-
日本勢GP初3冠! 宇野昌磨、修正力で逆転V 前日の課題「コンビネーション」成功
-
日本勢GP初3冠! 渡辺倫果、初出場初優勝 SP6位から大逆転「今できる最大限の演技ができた」
-
17歳の三浦 直前構成変更も準優勝で「100点満点」 練習で右の靴ひもが切れるアクシデント
-
紀平、3季ぶり出場で手応え5位 「新たなジャンプもやっていきたい」
-
33歳キンクミ 11年189日ぶり最長ブランクV 「いろんな思いが…」涙止まらず
-
川崎春花 2週連続Vならず…優勝のキンクミに「気持ちの強さ感じた」
-
前年覇者・渋野 9位締めに「70点くらい!」 TOTOジャパンCへ弾み
-
畑岡奈紗、2年ぶり国内参戦も悔し47位終戦 「強い選手になってまた帰ってきたい」
-
小松原組、ブリトニー・スピアーズ曲で魅了 スケートカナダEx
-
星野陸也「プロになって一番したかったこと」故郷に錦V 地元茨城県で6勝目
-
岩崎亜久竜、また2位 「流れをつかめなかった」痛恨のボギー
-
中島啓太、プロ転向後ベスト5位も…笑顔なく「悔しい」
-
不破聖衣来、全日本大学女子駅伝2年連続区間賞 負傷から復帰で3人抜き
-
17歳・三浦佳生、ファイナルへの情熱舞い スケートカナダEx
-
紀平梨花、復活の「ユー・レイズ・ミー・アップ」 スケートカナダEx
-
柔道90キロ級・ベイカー茉秋が復活V 向と五輪代表対決制した
-
しまだ大井川マラソン 男子・曽宮、女子・松井が初V