報徳学園 元日本代表の“DNA”継ぐSO伊藤利江人 叩き出した17点 高校3冠へ快勝発進

2022年12月31日 06:00

ラグビー

報徳学園 元日本代表の“DNA”継ぐSO伊藤利江人 叩き出した17点 高校3冠へ快勝発進
<報徳学園・高鍋>  後半 左中間にトライを決める報徳学園・伊藤  (撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【全国高校ラグビー大会2回戦   報徳学園47―3高鍋 ( 2022年12月30日    花園ラグビー場 )】 シード校が登場して2回戦16試合が行われた。史上4校目の高校3冠を狙うAシードの報徳学園(兵庫)は47―3で高鍋(宮崎)に快勝。高校日本代表候補のSO伊藤利江人(3年)が1トライを含む計17得点を叩き出した。
 慣れ親しんだ舞台で伊藤が攻撃陣をリードした。左右にボールを散らしながら相手を揺さぶると、前半27分は右に展開してトライの起点に。後半2分にはSH村田のパスを受けると、自らのランで防御網を突破。そのまま左中間へ走り抜け、トライを奪った。

 「やりたいことができていなかったし、初戦の緊張もあった。全国が一番、やってきたことを発揮できる場所。自分たちの力を発揮できるようにしたい」

 硬さがあった序盤は思うような試合運びができなかっただけに、反省ばかりが口をついた。それでも、1年時から司令塔の位置で花園に出場してきた経験値がある。前半途中から巧みなランで流れを引き寄せ、ゴールキックは7本中6本を成功させるなど1人で17点を叩き出した。

 明大でヘッドコーチを務める父の宏明さん(47)は明大やトップリーグ、イタリアなどでプレーした元日本代表SO。父と同じ明大のジャージーを着ることに憧れ、より成長できる環境を求め、東京から兵庫に移り住んだ。同じ中学からやってきたロックのジョーンズとWTB海老沢も、それぞれ1トライ。県大会決勝はメンバー外だったCTB福本は、高校日本代表候補のCTB炭竈を押しのけて先発するなど新戦力の台頭も心強い。

 春の選抜大会、夏の7人制大会を制し、史上4校目となる高校3冠を目指す今大会。「これまでの2冠の自信を持ちながら、チャレンジャーという意識で。この大会でも成長したい」。有終を飾るべく、一戦一戦を全力で乗り越えていく。(西海 康平)

 ◇伊藤 利江人(いとう・りえと)2004年(平16)7月30日生まれ、東京都出身の18歳。6歳でラグビーを始め、世田谷区立千歳中から報徳学園に進学。花園には1年生から出場し、1年時は1回戦敗退。2年時は16強入り。1メートル70、73キロ。高校日本代表候補。SO。名前の「りえと」は、イタリア語で幸せなどの意味。

 ▽高校3冠 冬の全国大会、春の選抜大会に加え、東京五輪強化を目的に14年から始まった夏の7人制大会の3タイトル制覇を指す。東福岡は14年度と16年度に達成。15年度は東海大大阪仰星、19年度は桐蔭学園が達成している。

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