蝉川 「100点満点」のリベンジでプロ初優勝 昨年悔し涙の舞台で歓喜の涙 プロ転向6戦目

2023年04月17日 04:33

ゴルフ

蝉川 「100点満点」のリベンジでプロ初優勝 昨年悔し涙の舞台で歓喜の涙 プロ転向6戦目
優勝した蝉川泰果は優勝カップを掲げる(撮影・井垣 忠夫) Photo By スポニチ
 【男子ゴルフツアー関西オープン最終日 ( 2023年4月16日    大阪府 泉ケ丘CC=7051ヤード、パー71 )】 首位から出た蝉川泰果(22=フリー)が5バーディー、1ボギーの67をマークして通算17アンダーで逃げ切り、プロ転向後ツアー初優勝を飾った。昨年アマとして史上初めて2勝を挙げており、3勝目。幡地隆寛(29=ディライトワークス)は66をマークし、4打差の2位。プロ転向後の初戦だった鈴木晃祐(22=フリー)と宇喜多飛翔(21=大阪学院大)がさらに1打差の3位に入った。
 最終日に崩れ、悔し涙を流してから1年。プロとしてたくましくなった蝉川は、同じ舞台でうれし涙を流した。プロ6戦目でつかんだ初優勝。「期間でいうと短いけど、自分の中では凄く長かった」と振り返った。

 東北福祉大の伝統を受け継ぎ、黄色と白の上下のウエアに身を包み臨んだ最終日。7番で5メートルを沈め、初バーディー。300ヤード超の飛距離を誇るが、OBの恐れがある9番パー5では4Iでティーショットを放ち、狙い通り、スコアを伸ばした。硬軟織り交ぜての攻撃で、後半も隙を見せることなく、3打のリードを4打に広げての完勝。「自分なりには100点満点のゴルフだった」とうなずいた。

 8大会連続出場の今大会とは何かと縁がある。中学3年でツアーデビューしたのは15年大会だった。その時は下から4番目の144位。昨年は2日目に首位に立ち注目を集めたものの、初の最終日最終組では77と自滅。屈辱を糧に、2カ月後の下部ツアーで優勝すると、9月のパナソニック・オープン、10月の日本オープンでも頂点に立ち、大先輩の松山英樹でさえ成し遂げられなかったアマ2勝を果たした。転機となった大会でリベンジにも成功し、「丁寧なゴルフができるようになった。自分自身、凄く成長したと思う」と顔をほころばせた。

 ツアー競技外だった08年に石川遼が“プロ初勝利”を挙げ、昨年は比嘉一貴が今大会を皮切りに4勝して賞金王になった。縁起のいい大会を制した22歳は「複数回優勝と、賞金王を目指して頑張っていきたい」と、さらなる高みを見据えた。

 ≪父・佳明さん 現地で見届け≫蝉川の父・佳明さん(62)は、プロ初勝利をコースで見届けた。この日も18ホール同行。「はよ勝たせてやりたいな」と思っていたという中での優勝に「うまいこといったな」と目を細めた。2位と3打差で迎えた最終日。ゴルフ場に向かう車内では相当緊張していたようで「手汗ひどいって言いよった」と明かした。大学卒業後は、地元・兵庫県加東市に拠点を移して、実家で生活している。「よく食べるし、まだ子育てしてるようなもん」と笑った。

 ≪松山は転向2戦目でV≫蝉川はプロ転向後6戦目で初優勝。松山英樹は、2戦目の13年つるやオープンで初優勝。金谷は3戦目の20年ダンロップ・フェニックスで初優勝を飾っている。

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