ラグビー日本代表にW杯“登頂”の心得 エベレスト制した登山家に精神力学ぶ

2023年06月21日 04:58

ラグビー

ラグビー日本代表にW杯“登頂”の心得 エベレスト制した登山家に精神力学ぶ
<ラグビー日本代表練習>ボールを見ながら走る(左から)リーチ、ナイカブラ、ライリー(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 エベレスト登頂者に世界一の極め方を学べ――。ラグビー日本代表は20日、千葉県浦安市で実施中の強化合宿を報道陣に公開。強化責任者の藤井雄一郎ナショナルチームディレクター(54)は、7大陸の最高峰を制覇したニュージーランド出身の登山家を招き、選手に経験談が伝授されたことを明かした。チームはW杯フランス大会をエベレスト登山に例えて強化中。得た“ノウハウ”を頂点への力に変える。
 登山家の名はブライアン・ダグ氏。元々はラグビー選手で、50歳を過ぎて牧場などの資産を売り払って転身。16年にエベレストに初登頂し、18年に7大陸最高峰を完全制覇。同じオタゴ出身のジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチの要望で、18日に講演が行われた。

 昨年からW杯をエベレスト登頂に例え、昨秋の活動全体をベースキャンプなどと登山用語で呼ぶ日本代表。登山には入念な準備、チームワーク、そして極限状態での正しい判断が求められるが、ラグビーにも共通する。チームは優勝を目標に掲げており、リーチ・マイケル(BL東京)も「山の上では信頼が一番大事。信頼がないとチームの雰囲気が崩れるし、ネガティブになると一気に崩れる」とノウハウを学んだ様子だった。

 何よりも死と隣り合わせの大事を成し遂げた人の言葉は心に響いた。「彼は命に関わるプレッシャーがかかるが、僕らは命に関わらないプレッシャー」とリーチ。精神力も学び、「デスゾーン」ことW杯を戦い抜く。(阿部 令)

 ≪山中“最強ボディー”≫FB山中が“最強ボディー”で「集大成」と位置づけるW杯へ向かう。前回W杯は98キロで、近年は絞り込んで96キロがベスト体重。だが、今合宿で過酷なタックル練習などを積み、1週間で97キロに増えた。「ずっと筋肉痛」と苦笑いを浮かべながらも、重さは感じず好感触を得ているという。バックス陣で最年長の34歳は「ベテランとして周りのサポートもしたい」と抱負を口にした。

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