鉄人・翔傑47歳の誕生日も元気に30番以上の稽古 昭和以降2番目の高齢力士に

2023年09月05日 16:03

相撲

鉄人・翔傑47歳の誕生日も元気に30番以上の稽古 昭和以降2番目の高齢力士に
47歳になっても意欲的に稽古する翔傑 Photo By スポニチ
 大相撲の現役最年長力士で西序二段13枚目の翔傑(芝田山部屋)が5日、47歳の誕生日を迎え、46歳11カ月で引退した一ノ矢を抜き昭和以降で2番目の高齢力士となった。
 栃東、琴光喜、千代大海、若の里らと同じ1976年生まれ。95年春場所の初土俵から29年169場所、コロナ休場以外は1日も休まずに皆勤する「鉄人」はこの日も東京都杉並区の芝田山部屋で元気な姿を披露した。序二段の浜田山、若肥前相手に30番以上の稽古。稽古場では「部屋最強」の47歳は後輩の当たりを受け止め、右に左へと投げ捨てた。最近は番数が減ってきたとはいえ、30~40番はこなしており「稽古場でただ立っているわけではなく、毎日、しっかり番数をこなせていることが支えになっている。地道な稽古の積み重ねがあって今がある」と胸を張った。

 相撲界全体で稽古の番数が減少傾向にあるなか、先代師匠(元大関・魁傑)、現師匠(元横綱・大乃国)からたたき込まれた稽古の重要さを実証してきたことが長続きの要因となっている。最近では自分より2回りも年下と対戦することも珍しくはなくなった。それでも「相手になめられるということはまだない。相手に自分の持ち味を消されているぶん、まだ存在を示せているのかも」と冷静に分析する。

 師匠の芝田山親方が「稽古場では一番強いし、三段目の中位を維持できる力はある」と太鼓判を押すものの、実戦では稽古場の強さを発揮できない。「29年もやってきて未だに土俵に上がると緊張してしまって…。控えにいるときに前の相撲で変化とかあると、余計なこと考えてしまう」と笑う。取組は1日1番だけ。しかもあっという間の勝負。そこにすべて集中するという難しさを痛感するが「独特の空気感に飲まれてしまうことが多い。それも相撲の魅力なんですけど」と笑う。歴代1位の高齢記録は華吹の51歳7カ月。並ぶには4年以上あり「それは無理」と謙そんするが、3年先ならぬ5年先の稽古が存在するのもまんざらではなさそうだ。

◇昭和以降の高齢力士
(1)華吹 (立浪)    51歳7カ月
(2)☆翔傑(放駒→芝田山)47歳0カ月
(3)一ノ矢(若松→高砂) 46歳11カ月
※☆は現役

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