若隆景 236日ぶり白星に「ホッとした」 ケガ乗り越え東幕下6枚目から再スタート

2023年11月16日 04:36

相撲

若隆景 236日ぶり白星に「ホッとした」 ケガ乗り越え東幕下6枚目から再スタート
栃神山(左)を寄り切りで破る若隆景(撮影・岡田 丈靖) Photo By スポニチ
 【大相撲九州場所4日目 ( 2023年11月15日    福岡国際センター )】 4場所ぶりに復帰した元関脇の若隆景が栃神山を下し、今年の春場所13日目以来となる白星を挙げた。右膝前十字じん帯断裂の大ケガから約8カ月。東幕下6枚目の地位から再スタートを切った。幕内では、綱獲りに挑む大関・貴景勝が、大関・霧島とともに初黒星。大関・豊昇龍ら6人が初日から4連勝と星を伸ばした。
 若隆景の236日ぶり勝利に、この日を待ち望んでいた多くのファンから万雷の拍手が起きた。低く当たっておっつけから二本差して寄り切り。あまり感情を表に出さない元関脇は「まだ残りたくさんあるけど、ホッとした気持ちはあります」と少し安堵(あんど)の表情を浮かべた。

 昨年は幕内で初優勝を果たし年間最多勝も獲得する大活躍。次期大関候補筆頭と目されていたが、たった一番で状況は一転した。春場所13日目(3月24日)に右膝前十字じん帯断裂で「5カ月間の要加療」という大ケガを負い、4月上旬に再建手術を受けて長期離脱。その間に2人の新大関が誕生したが「自分は自分」と地道に己と向き合った。相撲を取り始めたのは8月下旬。早ければ秋場所にも復帰かと思われたが「手術に踏み切った時点で時間がかかるのは分かっていた」と焦らず九州場所に備えた。

 迎えた今場所初日の復帰戦はまさかの黒星。「初心に返って自分の相撲を」と切り替え、この日は持ち味とする下からの攻めを見せた。大ケガを乗り越えて帰ってきた土俵に、恐怖心はない。相撲を愛するストイックな28歳には、それよりも「相撲を取れる喜び」があるからだ。兄・若元春が待つ関脇、そしてその先へ、前だけを見つめて再起の道を歩んでいく。

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