マラソン・大迫 五輪出場明言 4月ボストンから8月パリ わずか4カ月異例調整も自信

2024年03月05日 05:00

マラソン

マラソン・大迫 五輪出場明言 4月ボストンから8月パリ わずか4カ月異例調整も自信
パリ五輪に「出場する予定です」と話した大迫(自身のYouTubeチャンネルから)
 男子マラソンで2大会連続となるパリ五輪代表に決まった大迫傑(32=ナイキ)が4日、自身のYouTubeチャンネルで五輪出場を表明した。4月のボストン・マラソンにも予定通り出走する意向も示し、異例の4カ月間隔で42・195キロに挑む。6位入賞した東京五輪後に一度は引退した第一人者が、過酷なロードを踏んで夢舞台に帰ってくる。
 じらして、じらして大迫がついに口を開いた。パリ五輪内定から一夜明けたこの日、自身のYouTubeを通じ「出場する予定です」と明言した。それも5分51秒の動画第1弾では明言を避けて寸止め。20分後に配信した24秒の動画第2弾でようやく表明するじらしぶり。五輪挑戦の態度を明確にしていなかっただけに、緊張感ある演出だった。

 異例の過程を踏むことも明かした。4月15日のボストン・マラソンには予定通り出場し、わずか4カ月の間隔で8月10日の五輪本番に挑む。22年11月のニューヨークシティー→23年3月の東京を走った経験を持つが、夢舞台への調整としては異例となる。五輪に2度出場した日本陸連の瀬古利彦氏も「ちょっと短いよね。ボストンのコースは足に残るから心配。僕も3回走っているけど下りが凄くて(状態が)戻るのに1カ月以上かかる」と指摘していた。

 それでも仮想パリとしては、うってつけの舞台。最大高低差140メートルを誇る起伏あるボストンの収穫と課題は、累積標高差438メートルと過酷な五輪コースを走破する上で最高の教材となる。自身の初マラソンも17年のボストン。「スタート地点に立つことで、新しい気づきがあるんじゃないかな」。原点を見つめ直す狙いもある。

 昨年10月の五輪選考会マラソングランドチャンピオンシップは3位で代表内定はお預け。五輪代表からはじき出される可能性があっても、設定記録超えを狙う最終選考会は信念に基づき回避した。「国内に縛られて思考停止して走るのでなく、もっと世界に羽ばたく可能性があると体現したかった」。今後も独自路線を貫き、ボストン経由で花の都に乗り込む。

 ≪大迫復帰後の歩み≫▼22年2月 東京五輪を最後に現役を退いたが、復帰を表明。

 ▼同11月 復帰戦のニューヨークシティー・マラソンで2時間11分31秒を出し日本人トップの5位。

 ▼23年1月 GMOインターネットグループの一員としてニューイヤー駅伝出場。3区2位で総合5位入賞。

 ▼同3月 国内復帰戦の東京マラソンは2時間6分13秒で日本人3番目の9位。MGC切符を獲得。

 ▼同10月 雨中のMGCで2時間9分11秒の3位でパリ五輪代表へ前進。

 ▼24年1月 2年連続のニューイヤー駅伝出場。総合8位だったGMOの6区で3人抜きの区間2位。

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