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どうなるバレー女子の五輪切符 荒木絵里香さんが推す高身長セッターと、福岡大会のキーマッチは?

2024年06月11日 07:20

バレーボール

どうなるバレー女子の五輪切符 荒木絵里香さんが推す高身長セッターと、福岡大会のキーマッチは?
攻撃のカギを握る岩崎(C)volleyballworld.com Photo By 提供写真
 バレーボールのネーションズリーグ女子1次リーグ福岡大会はきょう11日、北九州市で開幕し、6勝2敗の日本はあす12日の韓国戦を皮切りに4試合を行う。福岡大会後の世界ランクで五輪出場の可否が決まるためパリ行きの切符を懸けた最後の戦いとなる。元日本代表主将の荒木絵里香さん(39)がここまで8試合の戦いぶりを分析し、福岡大会のポイントを解説する。
 今大会の日本は初戦で世界ランク1位のトルコを破り、アジアのライバル中国にも勝ちました。自信と手応えを持って福岡大会に臨むことができます。

 昨年の五輪予選からチームは進化しています。大きな変化は先発のセッターが岩崎選手に代わったことです。岩崎選手は長身(1メートル75)でセットアップの位置が高いので、必然的に攻撃の展開のスピードが速くなります。ブロックもいいし、サーブでブレークも取れる。ツーアタックもうまい。経験豊富で試合の中でバタバタすることも少なくチームを落ち着かせています。

 岩崎選手になってライト側のバックアタックの打数が多くなりました。ライト側の前衛では林選手が安定感のある攻撃を見せていますが、岩崎選手は、それに加えて古賀選手、石川選手、林選手のバックアタックを積極的に使っています。

 ライト側の攻撃が増えると、相手はブロックでマークしづらくなり、レフト側から古賀選手、石川選手がアタックを決めやすい状況が生まれています。

 個々のアタッカーも成長しています。古賀選手はここ数年、トレーニングや体の使い方の改善に取り組んできた成果が出ていて、余裕を持ってスパイクを打っています。

 石川選手はイタリアで高いブロックをどう打開するかを模索する中で、ブロックアウトの取り方がうまくなり、プッシュやフェイントなど攻撃の引き出しが増えました。

 最大の目標は五輪切符獲得です。福岡大会では初戦の韓国、第2戦のカナダに確実に勝って五輪出場を早く確定させたいですね。ポイントは20点以降の戦い方、勝負どころの1点をどう取り切るか。目前で切符を逃した五輪予選の悔しさを晴らしてくれると期待しています。 (元日本代表主将、トヨタ車体クインシーズチームコーディネーター)

 ▽パリ五輪への道 出場枠は12。開催国フランス、昨年の五輪予選を勝ち抜いたトルコ、ブラジル、ポーランド、米国、セルビア、ドミニカ共和国の計7カ国が決定済み。残りは5枠は今大会の1次リーグ後、17日付の世界ランクで決まる。最優先は出場決定国のない大陸(アジア・オセアニア、アフリカ)のそれぞれ最上位国。日本はアジア・オセアニア最上位になるか、出場権を得ていない国の中で上位3番目以内に入ることが条件。現時点で世界ランク7位の中国を上回る同6位の日本は五輪出場圏内にいる。

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