×

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑪バンカーショットの基本

2024年09月06日 12:00

ゴルフ

“名手”市原弘大の即効レッスン ⑪バンカーショットの基本
フェース面が真上を向くほど開くと距離が出ない Photo By スポニチ
 バンカーショットではボールを高く上げようとして、クラブフェースを極端に開く人が少なくありません。市原弘大プロによれば、それがバンカーショットを失敗する要因だと言います。確かにボールを高く上げることも大切ですが、開き過ぎると、距離不足など弊害は少なくありません。あえてフェースの開きを控え目にしてみましょう。
 
 バンカーショットが苦手な人のスイングを見ると、いくつか気になるところがあります。1つが、クラブフェースを開き過ぎること。目の前にあるアゴを越えたい気持ちは分かりますが、フェース面が真上を向くぐらい開いてしまっては、距離が出ず、再びバンカー内から打つことになります。

 また、ボールの手前にクラブヘッドを落とさなければいけないと考え過ぎです。ただでさえダフリ気味なのに、手前に入れる意識が強いと、相当手前にヘッドを下ろすことになります。

 この2つが原因で、軟らかい砂だとボールの下をヘッドが潜り抜けるミス、硬い砂だとヘッドが砂面に跳ねてトップが出てしまうミスが多く見られます。

 私がお勧めしたいのは、アドレス時からダフリやすい構えをつくることです。これなら、わざわざボールのどれぐらい手前にヘッドを落とせばいいのか考える必要はありません。

 ダフリやすい構えとは、まずフェースを少し開きます。リーディングエッジが時計の1時を指すぐらいで十分です。それに合わせてオープンスタンスに構えますが、左足を少し下げる程度にしましょう。ボールを左足踵の前にセットしたら、両手は体の真ん中に来るように構え、バンスを使いやすくするために右足に体重を多く乗せます。ポイントは右足体重とハンドレートに構えることです。

 バックスイングでは手首のコックは使いません。手首のコックを使うと、ダウンスイングでクラブが鋭角に下りてきて、ヘッドが砂の中に深く潜ってしまうからです。バックスイングでは体の回転を意識しましょう。

 ダウンスイングではボールをカットに打とうと考えないことです。オープンスタンスに構えているので、自然にアウトサイドからヘッドが下りてくるからです。スタンスの向きに沿ってクラブを振ることだけを考えましょう。

 スイング中に体重移動は行いません。アドレスでの右足体重をキープしたままクラブを振り抜きましょう。

 アドレスでボールの手前をダフる準備をしているので、ヘッドはボールの20センチぐらい手前に下りてきます。そのまま、ロフトを変えずに、目標に向かって平行移動するつもりで振り抜きます。その際、フェース面の上に砂が乗ると思いますが、その砂と一緒にボールをグリーンに向かって運ぶイメージを持ちましょう。

 ロフトが変わらなければ、ヘッドが砂の中を滑るように動くため、ボールと砂を一緒に運ぶことができます。当然、ある程度の高さも出るため、アゴを越えることは難しくありません。最初はピンに寄せることよりも、まずはグリーンに乗せること、バンカーから脱出することを第一に考えましょう。

(取材協力=千葉・北谷津ゴルフガーデン)

 ◇市原 弘大(いちはら・こうだい)1982年(昭57)5月29日生まれ、東京都出身の42歳。3歳からゴルフを始め、埼玉平成高時代には日本ジュニア優勝。01年にプロ転向し18年ツアー選手権森ビル杯でツアー初優勝。同年ダンロップ・フェニックスで2勝目を挙げている。1メートル71、78キロ。

おすすめテーマ

スポーツの2024年09月06日のニュース

特集

スポーツのランキング

【楽天】オススメアイテム