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【パリ・パラリンピック】上地結衣が新女王! 絶対女王に東京の雪辱で涙の2冠「諦めずに戦えた」

2024年09月06日 22:49

テニス

【パリ・パラリンピック】上地結衣が新女王! 絶対女王に東京の雪辱で涙の2冠「諦めずに戦えた」
金メダルを獲得し日の丸を掲げる上地結衣(ロイター)
 【パリ・パラリンピック第10日 車いすテニス ( 2024年9月6日    ローランギャロス )】 車いすテニスの女子シングルス決勝が6日に行われ、第2シードの上地結衣(30=三井住友銀行)が第1シードのディーデ・デフロート(27=オランダ)を4-6、6-3、6-4で破り、この種目で日本勢初となる金メダルを獲得した。上地は田中愛美(長谷工コーポレーション)と組んだダブルスでも金メダルを獲得しており、今大会2冠に輝いた。21年東京大会女王のデフロートは連覇を逃し、オランダ女子勢はダブルスに続いて大会連覇が8でストップした。
 日本女子初の金メダルを手にした前日5日の勢いのまま臨んだ。女子ダブルス決勝で3時間の死闘の末にデフロート組を撃破した上地は第1セット、いきなり3ゲームを奪取。ファーストサーブでも前に出てリターンを強く打ち込み、3年連続年間グランドスラムなど四大大会23勝を誇る絶対女王のミスを誘った。その後は深いボールを多用されて4-1から5ゲームを連取されたが、ブレーク合戦となった第2セットは4-3で迎えた第8ゲームをエースで締めてキープし、取り返した。

 ファイナルセットは第2ゲームから3ゲーム連続奪取。3-3と追いつかれた第7ゲームでは相手バックハンドのミスを誘ってサービスをキープし、続く第8ゲームをブレークして金メダルをたぐり寄せた。最後は相手のダブルフォールトで決着がつくと、両手で顔を覆って涙。駆けつけたデフロートにハグで祝福を受けた。

 これまでの対戦成績は上地の16勝46敗。東京パラ決勝で完敗するなど29連敗(棄権1含む)を喫していたが、7月のブリティッシュ・オープンで約3年5カ月ぶりの勝利を収めた。「しっかりとプレーできれば勝機はある」と手応えを得てパリへ乗り込み、ダブルス決勝ではスライス系のボールやドロップショットを駆使して粘り勝ちした。

 東京後の3年間では引退したレジェンド・国枝慎吾さんにアドバイスを受け、車いすを改良してプレースタイルも見直した。アニク・ファンクート(オランダ)を撃破したシングルス準決勝では「車いすと体が本当に一体化して打てた」、ダブルス決勝では「やっと壁を崩すことができた」と話した。14年の全仏オープンで四大大会初優勝を飾った思い出の地ローランギャロスに、最高の状態で臨んだ今大会。3年前の雪辱を果たして凱歌を上げた新女王の、赤いウエアが赤土のコートに映えた。

 ▼上地 第1セットを取られて厳しい時間も長かったが、コートサイドで見守ってくれたチーム、たくさん応援に来てくださった方々の応援があって最後まで諦めずに戦うことができた。諦めなかったからこそチャンスが来て、それをしっかりモノにできた。自分一人ではなく、たくさんの人と戦っている気持ちで毎日を過ごして、最高の結果を報告することができて本当にうれしいです。

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