ベテラン高安 優勝圏内に残った 調整法変え東15枚目から反撃「動きはいい」
2024年09月17日 04:39
相撲
終盤戦の常連だった元大関も今場所の出番は幕内の序盤戦。最近は腰痛などで途中休場が目立ち、今場所は入幕した11年名古屋場所以降では最低の番付に降格した。実力を考えれば2敗は驚くべきではないが、常に休場の危機を抱える中で大きな決断があった。
今年の初場所前、大関陣を圧倒する猛稽古で絶好調をアピールしたが、場所中に反動が出て腰痛で途中休場に追い込まれた。その反省から、15日間で力を出すことを最優先し、がむしゃらに追い込むことを封印した。常々「千秋楽まで優勝争いしてファンを楽しませたい」と公言する34歳。年齢にふさわしい体づくりを実践し「(体調は)だいぶ戻ってきた。動きはいいと思う」と納得の表情だ。
直近1年間で15日間皆勤した3場所は全て2桁勝利をマーク。大の里が突っ走る優勝争いも、混戦になれば無欲で戦える高安の存在ががぜん大きくなってくる。「受ける相撲ではケガにつながる。攻めて流れをつかむ相撲を取っていければ」。何度も悔しさを味わった男の笑顔が弾んでいた。