【フェンシング】女子サーブル・江村美咲 涙の2年ぶり日本一「これが私の理想」
2024年09月17日 04:35
フェンシング
男子フルーレは安部慶輝(秋田緑ケ丘病院)がパリ五輪団体金メダリストの永野雄大(ネクサス)に15―13で競り勝ち初優勝。準々決勝では、永野と同じく五輪金メダルメンバーの敷根崇裕(ネクサス)を破った。
圧倒的な強さだった。女子サーブルの江村は「ワクワクして、楽しんでプレーできた」と自然体で2年ぶりの頂点に立った。過去には気負い過ぎていたという日本一を決める舞台だが、今回は違った。パリ五輪でのしかかった重圧が「つらすぎた」からこそ、楽しむことを貫き通した。
高嶋、尾崎とパリ五輪を共に戦った日本代表のチームメートを立て続けに破り、迎えた決勝。攻撃力がある小林に対し、序盤に7連続得点で主導権を握った。最後まで冷静な剣さばきを見せ、寄せ付けなかった。五輪を終えても「休み過ぎないように調整していた」と照準を合わせ、力を発揮した。
試合直後のインタビューでは涙し、言葉を詰まらせた。五輪の代表メンバーから外れ、パリにはサポート役として同行して練習相手を務めた小林を思いやり「心の支えだった。決勝で戦えて良かった」と感謝した。
華々しかった五輪の大舞台から約1カ月半。個人戦では体が重く、銅メダルに輝いた団体戦でも「フェンシングに自信を失っていた」と明かした。この日は冷静に、迷いのないプレーを披露し「これが私の理想です」。言葉にも力強さが戻った。