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【フェンシング】女子サーブル・江村美咲 涙の2年ぶり日本一「これが私の理想」

2024年09月17日 04:35

フェンシング

【フェンシング】女子サーブル・江村美咲 涙の2年ぶり日本一「これが私の理想」
決勝で小林かなえ(左)を破った江村美咲 Photo By 共同
 フェンシングの全日本選手権個人戦最終日は16日、静岡・沼津市総合体育館で行われ、女子サーブルは江村美咲(立飛ホールディングス)が決勝で小林かなえ(河合電器製作所)に15―8で快勝し、2年ぶり4度目の優勝を果たした。
 準々決勝で高嶋理紗(オリエンタル酵母工業)、準決勝では尾崎世梨(法大)と、パリ五輪の団体でともに銅メダルを獲得した日本代表勢を下して勝ち上がった。

男子フルーレは安部慶輝(秋田緑ケ丘病院)がパリ五輪団体金メダリストの永野雄大(ネクサス)に15―13で競り勝ち初優勝。準々決勝では、永野と同じく五輪金メダルメンバーの敷根崇裕(ネクサス)を破った。

 圧倒的な強さだった。女子サーブルの江村は「ワクワクして、楽しんでプレーできた」と自然体で2年ぶりの頂点に立った。過去には気負い過ぎていたという日本一を決める舞台だが、今回は違った。パリ五輪でのしかかった重圧が「つらすぎた」からこそ、楽しむことを貫き通した。

 高嶋、尾崎とパリ五輪を共に戦った日本代表のチームメートを立て続けに破り、迎えた決勝。攻撃力がある小林に対し、序盤に7連続得点で主導権を握った。最後まで冷静な剣さばきを見せ、寄せ付けなかった。五輪を終えても「休み過ぎないように調整していた」と照準を合わせ、力を発揮した。

 試合直後のインタビューでは涙し、言葉を詰まらせた。五輪の代表メンバーから外れ、パリにはサポート役として同行して練習相手を務めた小林を思いやり「心の支えだった。決勝で戦えて良かった」と感謝した。

 華々しかった五輪の大舞台から約1カ月半。個人戦では体が重く、銅メダルに輝いた団体戦でも「フェンシングに自信を失っていた」と明かした。この日は冷静に、迷いのないプレーを披露し「これが私の理想です」。言葉にも力強さが戻った。

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