阪神・ロハスを忘れちゃ困る　広島・大瀬良から価値ある代打同点打　三塁憤死はハッスルしすぎ!?

2022年04月09日 05:30

野球

阪神・ロハスを忘れちゃ困る　広島・大瀬良から価値ある代打同点打　三塁憤死はハッスルしすぎ!? — ＜神・広＞6回、ロハスが同点の適時二塁打（投手・大瀬良） Photo By スポニチ

【セ・リーグ阪神3ー3広島（ 2022年4月8日甲子園）】打率・091に低迷していた阪神助っ人のロハス・ジュニアが意地を見せた。1点を追う6回2死二塁で代打で登場。広島のエース格、大瀬良の143キロ直球を捉え、右翼フェンスにワンバウンドで当たる強烈な同点打を放った。

　ハッスルをしすぎたか、二塁を回ったところで足が絡まってスピードが落ち、三塁で憤死したとはいえ、今季1号を放った3月30日の広島戦以来、出場6試合ぶりの安打は価値があった。糸原の安打と梅野の犠打でできたチャンス。直前の小幡の空振り三振でムードがしぼみかけていたところで、助っ人らしい働きを久々に見せた。

　「どんな形でもランナーをホームまで還したいと思っていたよ。チームが1点ずつ取って、絶対に追いつくぞというムードだったし、アグレッシブに攻めた結果がタイムリーになって良かったね」

　韓国の2冠王（本塁打と打点）の肩書をひっさげて来日した昨季は、打率・217、8本塁打にとどまった。2年目も開幕から先発出場は2試合だけ。ベンチを温める試合が多いものの、オープン戦中に「ポイントが近かった去年と感覚を変えて、前で打とう」とアドバイスを受けた藤井康1、2軍巡回打撃コーチに、この日も打撃指導を仰ぐなど、パフォーマンス向上へ必死だ。

　今季巨人入りしたメジャー通算96本塁打のポランコは一緒に自主トレをし、「アドバイスをできることは全部教えた」という仲だ。その盟友は3本塁打を放っているだけに負けていられない。マルテが右足コンディション不良で2軍にいる今、打線を引っ張ってこそ、年俸2億6000万円の価値がある。（倉世古　洋平）