「ありがとうな」父・清原和博氏の「5番」背に長男・正吾が神宮初打点&初マルチ

2022年06月01日 05:00

野球

「ありがとうな」父・清原和博氏の「5番」背に長男・正吾が神宮初打点&初マルチ
<慶大・東大>4回、安打を放った慶大・清原(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 【東京六大学野球 フレッシュトーナメント   慶大10ー2東大 ( 2022年5月31日    神宮 )】 偉大な父の背中を追って――。東京六大学野球の新人戦にあたるフレッシュトーナメントが31日、神宮で行われ、「4番・一塁」で出場した慶大・清原正吾内野手(2年)が東大戦で2安打2打点をマークした。西武、巨人などで活躍し、プロ通算525本塁打を放った父・和博氏(54)が見守る前で、父が現役時代に背負った背番号5で奮闘。神宮では初打点&初のマルチ安打となり、今秋のリーグ戦デビューに向けてアピールした。
 慶大ではこの大会の背番号を、選手が選ぶことができる。清原に迷いはなかった。父が巨人、オリックスでつけた「5」に即決。「自分のかっこいいオヤジの背番号というのもあるし、大学から野球を始めると決めた以上、必ず親孝行したいと思った」。初戦を終えた前日、観戦した父から「5番(のユニホーム)を着てくれて、ありがとうな」と言葉をかけられていた。

 「4番、ファースト、清原君」。場内アナウンスとともに右打席に向かう1メートル86、90キロの屈強な体に、背番号「5」がよく似合う。初回無死満塁では、「センターより少し右」と父の代名詞だった右打ちを意識。高め138キロ直球を叩くと打球は一、二塁間を破り、2走者を生還させた。三塁内野席で見守る父に、神宮初打点を贈り「ほっとしました」と笑顔を輝かせた。

 前日の終了時点で昨春からフレッシュトーナメント通算6試合で内野安打による17打数1安打。この日は先制打を放つと、4回は中堅左にはじき返して初のマルチ安打とし、「やっと奇麗なヒットが出た」と声もはずんだ。4番の先制打で勢いに乗り、13安打10得点で7回コールド勝ち。1勝1分けとし、「優勝への道がつながったことにほっとしています」と話した。

 父ともう一人、背中を追う存在がいる。不動の4番として昨年の春秋リーグ連覇に導き、ソフトバンクにドラフト2位で入団した同じ右打者の正木だ。昨夏の北海道キャンプ。父と同様に広角に長打を放つスラッガーから軸足となる右足の使い方について「横じゃなくて地面の方向に押す」と助言を授かり、「力強いグングン伸びる打球になりました」と成長につなげた。

 堀井哲也監督は「紅白戦、オープン戦で一番結果を出している」と昨秋に続いて4番に抜てき。中学、高校で野球部に所属していないハンデがある中で「2年生の打者では一番練習している」と、その姿勢も評価する。下級生の登竜門で結果を残した清原は「慶応義塾の部員として貢献できることは、フィールドに立ってプレーすること」とリーグ戦デビューを見据えた。(柳内 遼平)

 ≪現役最長12年間≫清原氏は、85年のドラフト1位指名を受けた西武では、入団から11年間背番号「3」。しかし、96年オフにFA移籍した巨人では「3」が長嶋茂雄氏(当時監督)の永久欠番だったため「5」を選び、以降はこの番号が代名詞になった。06~08年のオリックス時代も「5」で、計12年間と最も長く現役生活で背負った。

 ◇清原 正吾(きよはら・しょうご)2002年(平14)8月23日生まれ、東京都出身の19歳。小3から「オール麻布」で野球を始め、中学ではバレーボール部、慶応高ではアメリカンフットボール部に所属。慶大で硬式野球部に入部した。一塁のほか三塁、外野もこなす。1メートル86、90キロ。右投げ右打ち。

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