近江が8強 山田“勝負メシ”効果で満塁弾「強く叩こうという意識で」

2022年07月23日 06:00

野球

近江が8強 山田“勝負メシ”効果で満塁弾「強く叩こうという意識で」
<近江・甲西>2回1死満塁、左満塁弾を放った近江・山田が本塁で表情を和らげる(撮影・岸 良祐) Photo By スポニチ
 【第104回全国高校野球選手権滋賀大会・3回戦   近江12―1甲西 ( 2022年7月22日    マイネットスタジアム皇子山 )】 第104回全国高校野球選手権大会(8月6日から17日間、甲子園)の出場を懸けた地方大会は22日、各地で行われた。滋賀大会では今春選抜で準優勝した近江が、5回コールド勝ちで準々決勝に駒を進めた。今秋ドラフト上位候補の山田陽翔(3年)は16日の2回戦に続いて登板機会はなかったが、満塁本塁打を含む2安打6打点で4番の役割を果たした。大阪大会では選抜覇者の大阪桐蔭が関大北陽を7―1で破り、4回戦進出を決めた。
 押せ押せムードの中、近江の主砲・山田がド派手な今夏初安打を飾った。2回だ。5点を先制し、なおも1死満塁。この回2度目の打席を迎えると、フルカウントからの6球目を強振。打球は弾丸ライナーで左翼席へ飛び込んだ。

 「強く叩こうという意識でスイングできた。自分自身が一番、ホッとしています」

 16日の初戦・瀬田工戦は5打数無安打。チームも延長10回の辛勝で、責任を感じていた。不振脱出へ、振り込むのではなくティー打撃の数を減らし、量より質で取り組んだことが吉と出た。多賀章仁監督は「山田の本塁打が全て。結果が出ず、苦しんでいたのを見ているので良いところで本領発揮してくれた」と大黒柱を称えた。

 「勝負メシ」の効果もあった。1年夏の独自大会初戦の前夜に食べてから、公式戦前日の食卓には、すき焼きが並ぶ。大好物で英気を養ったかいもあり、3回にも満塁機で2点適時打を放つ6打点の活躍。視察したヤクルトの橿渕聡スカウトグループデスクは「選抜の印象があるし、良いストレートを持っている。これから投手か打者か見極めていく」と投打両面に非凡な才能があることを認めた。

 強打者に付いて回る「高校通算本塁打」には興味がない。「30本くらいですかね。本塁打はオマケくらいの意識なんで。満塁本塁打もあったかな…」。投手としての自分に、こだわりがあるからだ。2試合連続で登板機会なしも、多賀監督は当初から準々決勝以降の初登板を想定。「ワクワクする。早く投げたい思いがある」と山田。25日、絶対エースが満を持してマウンドに立つ。 (石丸 泰士)

 ◇山田 陽翔(やまだ・はると)2004年(平16)5月9日生まれ、滋賀県栗東市出身の18歳。治田西小1年から治田西スポーツ少年団で野球を始め、栗東西中では大津瀬田ボーイズで投手。1、3年時に世界大会出場。近江では1年夏の独自大会からベンチ入りし、同秋からエース。2年夏の甲子園大会4強、3年春の選抜準優勝。50メートル走5秒8、遠投100メートル。1メートル75、77キロ。右投げ右打ち。

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