カブス・誠也が「フィールド・オブ・ドリームス」主演V打 映画の世界観に「鳥肌立った」

2022年08月13日 02:30

野球

カブス・誠也が「フィールド・オブ・ドリームス」主演V打 映画の世界観に「鳥肌立った」
<レッズ・カブス>トウモロコシ畑で記念撮影に納まるカブス・鈴木(AP) Photo By AP
 【ナ・リーグ   カブス4ー2レッズ ( 2022年8月12日    ダイアーズビル )】 カブスの鈴木誠也外野手(27)は11日(日本時間12日)、野球映画の名作「フィールド・オブ・ドリームス」ロケ地で行われたレッズ戦に「4番・右翼」で出場。初回の先制適時二塁打を含む1安打1打点2四球の活躍で勝利に貢献した。2年連続開催となった同地での公式戦に、日本人選手として初めて出場。普段では味わえない世界観に触れ、感動するばかりだった。
 映画のシーンが重なった。トウモロコシ畑から登場する入場セレモニーでは、ケン・グリフィー・シニアとジュニアの親子がキャッチボール。鈴木の心も動かされた。

 「今まで味わったことのない雰囲気で凄く鳥肌が立った。凄く感動した。その状況のまま試合に入れたので凄く感情的になっていた」

 初回2死一塁、先発左腕ロドロから左中間へ先制二塁打。塁上で両手を5度も叩き、感情をあらわにした。映画は「見ていない」というが試合後は「凄く楽しかった。映画を見たいなと思いました」と、すっかり世界観に魅了された。

 この日は本拠地リグリー・フィールドに集合し、当日移動。空路アイオワ入りし近隣の空港から球場までは30分のバス移動だった。目にしたのはトウモロコシ畑と牛、そして映画のセットのようなスタジアム。「トウモロコシだらけで最初びっくりしたんですけど、この中で試合するというのは凄くいいなと思った」。試合前には、隣接する映画の撮影用地をチームメートと見学し「みんなが凄くワクワクしている感じが分かる。本当に凄いところに来た」と目を輝かせた。

 近隣にチームが宿泊できるホテルがないため、試合後も即シンシナティへ空路で移動した。到着時刻は午前3時過ぎの予定で、試合を挟み約16時間半の強行軍。それでも日本人選手として初めてプレーした特別なゲームに「運が良かった。もちろん疲れとかありますけど、吹っ飛ぶくらいな、凄くいい雰囲気でやれたので良かった」と心から笑った。(笹田 幸嗣通信員)

 《次はロンドン?》誠也2年連続の開催となった「フィールド・オブ・ドリームス」ゲーム。約8000枚のチケットは完売し興行は大成功に終わったが、来季は球場周辺開発事業に伴う球場改修工事のため来年以降の開催は未定だ。また、関係者によれば、カ軍は23年のロンドン開催が内定し24年の日本開催も視野。鈴木にはさまざまな地でプレーする機会がありそうだ。

 ▽フィールド・オブ・ドリームス 89年公開の米国映画。ケビン・コスナー演じるアイオワ州の農民レイ・キンセラは「それを造れば、彼が来る」という不思議な声を聞く。周囲の反対を押し切り野球場を造ると、シューレス・ジョー・ジャクソンら、伝説の選手たちがトウモロコシ畑から現れる。その中に若き日の父親を見つけてキャッチボールをするという、野球を題材に夢や希望、親子の絆を描いた幻想的な作品。アカデミー賞3部門ノミネート。

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