広島の守護神・栗林が早くも3敗目「申し訳ないし、悔しいです…」 新井監督は配置転換を否定

2023年04月24日 05:02

野球

広島の守護神・栗林が早くも3敗目「申し訳ないし、悔しいです…」 新井監督は配置転換を否定
9回2死一、二塁、代打・楠本に勝ち越しの適時打を打たれた栗林 (撮影・奥 調) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   広島3-4DeNA ( 2023年4月23日    マツダ )】 広島は23日、勝ちパターンを担う救援陣が逆転を許し、DeNAに3―4で敗れた。1点優勢の8回にニック・ターリー投手(33)が同点弾を許すと、9回には栗林良吏投手(26)が決勝点を献上。早くも今季3敗目を喫し、過去2季の負け数に並んだ。新井貴浩監督(46)は変わらぬ信頼を強調し、抑えとして引き続き起用する意向を示した。
 一、二塁間へ転がった強いゴロを追って、名手・菊池が懸命に回り込む。出したグラブのわずか先を、無情にも打球は抜けていった。本拠地に悲鳴がこだました9回。勝ち越し点を献上した栗林は、淡々とした口調に悔しさをにじませた。

 「うーん…打たれているので甘いと思いますし、高さも高かったかな…と。いい場面で回してくれているのに自分一人で足を引っ張り、チームに迷惑をかけている。申し訳ないし、悔しいです…」

 3―3の9回に5番手としてマウンドへ。1死から関根にカーブを左前へはじき返され、犠打による二進後、ベンチは代打・宮崎を申告敬遠した。続く代打は楠本。その初球、外角甘めに入った149キロの直球を捉えられた。痛恨だった。

 何かがおかしい。早くも今季3敗目。昨季までの2シーズンで喫した黒星の数に、開幕から1カ月もたっていない19試合目で並んだ。しかも、登板3試合続けて奪三振ゼロは3年目にして初。高い奪三振率を誇った栗林には考えられない。

 「球威が一番(の原因)かな…と。真っすぐで空振りが取れていないし、後ろに飛ぶファウルもない。それが他の変化球も当てられる要因だと思います」

 3―2と逆転した直後の8回にターリーが追い付かれ、その裏に1死満塁の好機を逃した流れの中で起きた悲劇。「ニック(ターリー)を含め、ブルペン陣全員が頑張ってくれていた。こういう日もあるよ」。新井監督はそう切り出し、悩める守護神に言及する。

 「いまが3年目でしょ。ずっと圧倒していたわけで、彼のプロのキャリアの中で初めての経験だと思う。誰もがいつかは通る壁だと思うし、彼だったら乗り越えられると思う。そういう意味で自分は心配していない」

 今後も抑え役を任せるか?の問いにも「はい」と即答し、揺るぎない信頼感をにじませた指揮官。その発言を伝え聞いた栗林は必死に前を向いた。

 「こういう結果になってしまうと全体の流れがよくないし、チームとして考えることが増えてしまう。新井さんにはずっと声をかけてもらっているので、しっかり抑えてチームに何とか貢献したいと思っています」

 不調でもリーグトップの7セーブ。「絶対的」と形容される投球がよみがえれば、チームは上昇気流に乗る。(江尾 卓也)

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