阪神がG戦史上最大15点差勝利!Gキラー伊藤将 8回終え「完封したいか」の問いに「行きたい」と即答

2023年04月28日 05:15

野球

阪神がG戦史上最大15点差勝利!Gキラー伊藤将 8回終え「完封したいか」の問いに「行きたい」と即答
<神・巨(5)>今季初勝利を完封で飾り、ナインと喜ぶ伊藤将(後方左)(撮影・成瀬 徹) Photo By スポニチ
 【セ・リーグ   阪神15ー0巨人 ( 2023年4月27日    甲子園 )】 伝統の一戦で歴史的大勝だ!阪神・伊藤将司投手(26)が27日、巨人戦で2安打完封勝利を挙げた。今季初登板初勝利でチームの3連敗を阻止。左肩の違和感で出遅れた影響を全く感じさせず、無四球で106球を投げ抜いた。巨人を0点に抑えた上で、15点差で勝利するのは史上初。“ウル虎マサシ”の帰還だ。甲子園では21年から11連勝と聖地に愛された3年目左腕が、球史に残る勝利の中心にいた。
 甲子園のマウンドは、最後まで伊藤将の独壇場だった。106球目、ほれぼれするような外角低め144キロ直球で門脇を見逃し三振に仕留め、ゲームセット。少し出遅れた左のエースが、ついに帰ってきた。

 「最高です。今年初登板で思い切って勝負しようと。本拠地でこうやって勝てれば、ファンの方も喜んでくれるんで、よかった」

 変幻自在かつ、大胆不敵。昨季3戦3勝、防御率0・38を誇ったGキラーは今年も健在だった。四隅への抜群の制球力と、緩急を自在に操り、5回1死まで完全投球。同じ左腕の大竹に「右のインコースへの攻め方が上手。そこは僕になくて彼にあるところ」と言わしめる投球術を駆使し、オコエや岡本和、坂本といった強打者たちを手玉にとり続けた。

 6回に最速146キロを計測するなど、球威も最後まで衰えず。8回を投げ終え、岡田監督からの「完封したいか?」との問いかけに「行きたいです」と即答した。「9回まで球速も落ちずにいけた。状態はいいのかなと」。昨オフは筋力アップを目的に、岩貞に志願して合同自主トレを行った効果は結果に表れた。

 3月に左肩の違和感を発症し、今季開幕には間に合わなかった。初の規定投球回を目指す23年シーズンは思わぬスタートも、「過ぎたことなんで、仕方ない」と気丈に振る舞った。自らの復帰のためだけに鳴尾浜での時間を過ごしたわけではない。育成左腕・川原とキャッチボールを交わし、助言を送る背番号27の姿があった。「(川原)陸も結構聞いてくれたんで。自分が教えられる範囲で、教えられたかな」。プロ3年目ではありながらも、主戦左腕としての自覚をにじませ、行動に移していた。

 ウル虎の夏ユニホームを着用した一戦では、昨年7月14日の巨人戦(甲子園)でも完封勝利。新人だった21年から続く甲子園での連勝は11まで伸びた。実に巨人戦は昨季から33イニングを投げてわずか1失点。「去年も(2桁勝利)達成できていない。規定(投球回)も2年連続で達成していないので。去年も出遅れた。挽回してやろうって気持ちです」。聖地に愛された26歳左腕が、再浮上の一歩を力強く踏み出した。(阪井 日向)

 ○…伊藤将(神)が今季初登板で完封勝利。甲子園では21年9月1日の中日戦から11連勝となった。阪神投手の甲子園11連勝は、村山実が1970年から71年にかけて12連勝して以来、52年ぶり。球団最長は1リーグ時代の36年から38年に御園生崇男が記録した14連勝。

 ○…大量15点の援護をもらったが、2桁得点&完封勝利は20年9月17日巨人戦(東京ドーム)で西勇が被安打4の11―0で勝って以来。甲子園の巨人戦に限ると、04年7月1日に福原忍が4安打に抑えて11―0として以来19年ぶり。

 ○…阪神は先発野手全員で19安打を放ち、15得点。15点差以上で勝つのは20年7月28日ヤクルト戦(○20―5)以来。巨人戦では05年9月13日(○16―1)以来になるが、無失点に抑えたケースでは、82年4月29日(甲子園)と22年7月13日(甲子園)の13―0を超える最大得点差となった。

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