ロッテ・吉井監督 奇策見切った!「覚悟」2度のスクイズ外し「ギャンブルです」

2023年06月25日 05:30

野球

ロッテ・吉井監督 奇策見切った!「覚悟」2度のスクイズ外し「ギャンブルです」
<ロ・日>9回1死三塁、フルカウントからの石井のスクイズバントは外に外されて空振り、三振となる(撮影・篠原岳夫) Photo By スポニチ
 【パ・リーグ   ロッテ5―4日本ハム ( 2023年6月24日    ZOZOマリン )】 スポーツには流れがある。特に静と動がある野球では、どれだけ流れをつかみ、離さないかが勝利への鍵だ。流れを引き寄せたのはロッテ・吉井監督が示した「覚悟」。相手の6連勝を阻み、チームの連敗を3で止めた。
 「勘が当たった。フルカウントから外すのは難しいけど勝負した」と振り返ったのは4―4で迎えた9回1死三塁。打者は石井でフルカウントだった。直前の無死二、三塁、カウント2―1でも益田、田村のバッテリーにウエストを指示してスクイズを阻止し、三塁走者をアウトに。なお続いた窮地でフルカウントながらバッテリーに再び「外せ」と指示した。大きくウエストし、石井はバットに当てることもできずスリーバント失敗。走者も挟殺でアウトとした。

 「あそこは1点もやりたくなかった。ギャンブルです」と吉井監督。ホームのため失点しても攻撃で逆転の可能性は残る。大量失点につながる無駄な走者を出さないこともセオリーだが、無失点で切り抜ければ相手は完全に流れを失う。だから四球で走者が増えることはいとわない。新庄監督なら1人の打者が2度もスクイズを行う奇策を用いる可能性は十分。一瞬で状況を判断した指揮官の覚悟を込めた「ウエスト指令」が見事にはまった。

 グラウンドでは“監督の分身”でもある捕手の田村は「打者が松本(剛)さんや清宮だったら(スクイズは)ほぼゼロに近いけど打者の巡り合わせや投手の力の兼ね合いも含め予想外ではなかった」と言った。相手からすれば絶好機が一転、打者3人で終わる珍事。直後のサヨナラ勝ちは、必然の流れだった。(大内 辰祐)

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