ドジャース・大谷 新兵器「バズーカ」 ハードヒット率&空振り率に現れた“弱点”克服へ

2024年02月26日 01:30

野球

ドジャース・大谷 新兵器「バズーカ」 ハードヒット率&空振り率に現れた“弱点”克服へ
新兵器の投球マシンを手に室内練習場に向かうドジャース・大谷 Photo By 共同
 バズーカで苦手克服!?ドジャースの大谷翔平投手(29)が24日(日本時間25日)、また新たな兵器を練習に導入した。近距離で軽い専用ボールを発射する小型バズーカのようなマシン相手の打撃練習で、内角球へのバットのさばき方を入念に確認。オープン戦初出場の可能性が高い27日(日本時間28日)のホワイトソックス戦へ向け、周到に準備を進めていく。
 照準は大谷の懐だ。赤い小型バズーカのようなマシンが、次々にボールを発射。古巣・エンゼルスとのオープン戦には同行せず、キャンプ地で行った約30分間の打撃練習で、新たなマシンと向き合った。

 赤いバズーカの正体は「Power Alley Lite 360 Baseball Machine」。インターネットでも購入可能で、119・99ドル(約1万8000円)の代物だ。46フィート(約14メートル)で80マイル(約129キロ)までの球速設定が可能とされている。大谷は、マシン打撃のケージ内で、投本間の約半分の距離に設置。水原一平通訳が球出し役を務め、MLB公式球の半分となる重さ約74・4グラムの軟らかい専用球を繰り返し打ち返した。

 直球、スライダー、カーブなども投球可能なマシン。投球のコースは内角に設定されていた。データサイト「ベースボール・サバント」によれば44本で初の本塁打王に輝いた昨季、大谷は内角のハードヒット率(打球速度95マイル=約153キロ以上の打球を打つ確率)が課題。内角は高めが18%、真ん中12%、低めが16%とコース別で数字が低かった。さらに、内角高めの空振り率38%はストライク9分割で最も高く、真ん中高めも31%と“弱点”の一つ。小型バズーカの内角球に対し、フォロースルーを省き、左肘をたたんで右肘を抜く動作を反復。時にはバットを寝かせた構えから打つなど、試行錯誤を繰り返した。

 昨年9月の右肘手術の影響で、打者に専念する米7年目。今キャンプではGPSなどを使ってスピードなどを計測する「デジタルブラジャー」を導入し、この日も約40分間の敏しょう性のメニューで着用した。また走力の向上へ最新機器「1080SPRINT」でのダッシュも反復する。

 27日(日本時間28日日)、本拠地でのホワイトソックス戦でオープン戦初出場が有力。2度目のライブBP(実戦形式の打撃練習)後に「自分の良い感覚を早く取り戻していくというのが最初にやるべきこと」と語っていた。変化を恐れず、課題に黙々と取り組む。大谷の進化の照準は、少しも乱れることはない。(柳原 直之)

 ▽大谷が今季取り組むトレーニング

 ☆デジタルブラジャー 自主トレから着用し、GPSなどを用いて走行スピードや心拍数を計測。サッカーアルゼンチン代表メッシらも利用。

 ☆1080SPRINT 俊敏性、機能性、パワー向上を目的とした最新機器。機器から伸びるケーブルを腰に巻いたベルトにつなげ、負荷をかけながらダッシュ。即座に数値情報を取得可能。約1万7000ドル(約257万円)。

 ☆その他 2メートルほどの細長い棒を両手で高く掲げてハードルを使った腿上げ、重りを乗せた器具を腕で押し引きするスレッド(そり)トレ、メディシンボールで体全体に負荷をかけるメニューも。

おすすめテーマ

2024年02月26日のニュース

特集

野球のランキング

【楽天】オススメアイテム