広島・中村奨 アピールの適時打で開幕1軍の争いに生き残った 新井監督「ホッとしたと思う」

2024年02月26日 05:45

野球

広島・中村奨 アピールの適時打で開幕1軍の争いに生き残った 新井監督「ホッとしたと思う」
<日・広>5回、適時打を放った中村奨(撮影・高橋 茂夫) Photo By スポニチ
 【オープン戦   広島2ー3日本ハム ( 2024年2月25日    名護 )】 広島・中村奨成外野手(24)が25日、日本ハムとのオープン戦(名護)に「2番・左翼」で先発出場。1―0の5回2死一、三塁でオープン戦初安打初打点となる左前適時打を放ち、アピールした。8打席無安打と調子は下降気味だったが、沖縄2次キャンプ最後の実戦で結果を残し、開幕1軍への生き残りへ意地をみせた。
 中村奨が沖縄2次キャンプ最後の実戦で意地をみせた。1―0の5回2死一、三塁で迎えた第3打席。山本拓が投じたスライダーを左前に運んだ。17日のロッテ戦以来4試合、9打席ぶりの安打は今春自身初の適時打となり、1軍生き残りへ向けてアピールした。

 「ある程度、変化球が来るだろうと頭に入れていった。甘くきたところをうまく仕留められた。安打が出てホッとした気持ちもありますし、なかなか結果が出なかったので、悔しい思いもある」

 オープン戦での安打は実に22年以来2年ぶりだった。この試合まで今春の実戦は13打数3安打、打率・231と低迷。今キャンプの実戦では田村、久保、中村貴、中村健らと外野手争いでは出遅れた。それでも悲観することなく、前だけを向いて練習に取り組んだ。「バットは振れていたので、自分のスイングを信じてやっていた」。チーム宿舎に戻ってからも、練習時の映像を見返して、バットを振り込んだ。大好きな酒も断ち、野球に全集中を注いできた。不退転の覚悟で臨むだけあって、自分への甘えも見せない。

 苦境を自らのバットで打破した姿に新井監督も目を細めた。「奨成も(安打が出て)ホッとしたと思う」。この日の安打は5回の1本。最低限の結果で存在感を見せつけた一方で、開幕1軍の切符をつかむためには、さらなるアピールが求められることも十分に理解している。

 「本当に結果を残さないといけない立場だと自分でもわかっている。(次は)沖縄よりも、結果を意識してやっていきたい」

 オープン戦は3月1日からの楽天3連戦(倉敷)で再開するが、現段階では1軍本隊に同行するかは未定。ただ、同6、7日に行われる侍ジャパン強化試合・欧州代表戦(京セラドーム)に出場する坂倉、小園、田村ら5選手がチームを離れることから、中村奨にもまだチャンスは残っている。2年ぶりの開幕1軍へ、この日の快音をきっかけに、ラストアピールにつなげていく。 (長谷川 凡記)

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