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【高校野球】「打倒・智弁和歌山」和歌山東4強 泥だらけのエース・前芝2盗塁、プロ注目の谷村2安打

2024年07月24日 13:15

野球

【高校野球】「打倒・智弁和歌山」和歌山東4強 泥だらけのエース・前芝2盗塁、プロ注目の谷村2安打
泥だらけのユニホームでマウンドに上がる和歌山東・前芝(24日、紀三井寺公園野球場) Photo By スポニチ
 【第106回全国高校野球選手権和歌山大会 準々決勝   和歌山東4―0桐蔭 ( 2024年7月24日    紀三井寺公園野球場 )】 和歌山東の背番号「1」前芝翔太(3年)のユニホームは泥だらけだった。
 0―0の5回裏2死から二塁内野安打で出塁。けん制に飛びだしたがそのまま二塁を奪い(記録は二盗)、悪送球で一気に三塁へ。さらに暴投で先制の生還を果たした。

 「盗塁のサインでした。普通、ピッチャーはしんどくなるし、なかなか走らないと思いますが、自分では走るのが普通です。その分練習していますから」

 日々の練習でポール間走などで足腰を鍛え、スタミナには自身があるという。

 米原寿秀監督は「前芝は走らせますよ」と話し、だから投手で2番を打たせている。「様子を見ながらですけどね。あの時(5回裏)も次がクーリングタイムでしたから」

 左腕からの右打者ひざ元への速球、スライダーが切れ、投げては6回を3安打無失点。7回からは右翼に下がり、マウンドを右腕・増岡憲信(3年)に譲った。

 7回裏にも1死から四球で出て二盗。続く谷村剛(3年)の二塁打で生還、貴重な追加点をあげた。

 プロも注目するスラッガーの谷村は「変化球でかわしてくると思っていたが、予想以上に真っすぐが多く、最初はタイミングが合わなかった。あの打席(7回裏)はうまく打てました」と話した。内角寄り高め速球を右翼線に引っ張った強烈なライナーだった。この日は中前打を含め2安打だった。

 1年生当時から出場していた谷村にとっては、一昨年夏の準決勝で敗れていた桐蔭に雪辱を果たした形だ。

 2年ぶり6回目のベスト4進出。昨秋の新人戦、今春と県大会決勝で敗れている智弁和歌山を倒す目標がある。いや、前芝は「目標は甲子園でのベスト8」と口をそろえる。部員全員で話し合って決めたそうだ。「そのための練習をして、生活態度も正してきました」。

 一昨年の選抜以来2度目、夏は初めてとなる甲子園へ、前芝は「目の前の敵を倒していきたい」と黒いユニホームに白い歯が光った。  (内田 雅也)

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