U18高校日本代表 甲子園V腕の京都国際・中崎が大学生を相手に1回零封

2024年08月28日 05:00

野球

U18高校日本代表 甲子園V腕の京都国際・中崎が大学生を相手に1回零封
<U18高校日本代表・関西学生野球連盟選抜>5番手で登板した京都国際・中崎(撮影・中辻 颯太) Photo By スポニチ
 【練習試合   U18日本代表1―3関西学生野球連盟選抜 ( 2024年8月27日    ほっと神戸 )】 9月2日から台湾で開催される「第13回BFA U18アジア選手権」に出場する高校日本代表は27日、神戸市のほっともっとフィールド神戸で大学生の関西学生野球連盟選抜と練習試合を行い、1―3で敗れた。京都国際のエース左腕として今夏の甲子園大会優勝の原動力となった中崎琉生(るい=3年)は同決勝から中3日の日本代表デビュー戦で1回無失点、1奪三振と好投発進。中崎はきょう28日の大学日本代表との壮行試合(ほっと神戸)の先発にも抜てきされることが発表された。大学は中村優斗(愛知工大=4年)が先発する。
 23日の甲子園決勝から中3日。だが中崎に疲労の跡はなかった。「体の疲れも取れた状態で、いい感覚で投げられました」。1―3の5回に5番手登板。3番から始まる相手中軸を無安打1奪三振に抑え、甲子園同様の軽快な投球を披露した。

 今回のテーマは「左打者に内角直球やチェンジアップを投げられるか」。先頭から左打者の内角を突き、最後は得意球の外角スライダーで空振り三振。2死一塁では、今春リーグ首位打者で右打者の山本陶二(京大=4年)を内角変化球でバットを折る二ゴロに片付け、「思っていたよりも直球が走り、空振りも取れた。自信になりました」と甲子園からの好調を持続させた。

 関東第一(東東京)との決勝で9回104球を投じ、翌24日の初日から合宿に参加。最初の2日間はノースローで体力回復に専念し、合宿3日目の26日に投球練習を再開した。小倉全由監督は「無理しなくていいと伝えているが、本人が“投げたい”ということだった」と疲労を感じさせない投球に安どした。

 宿舎では理学療法士の部屋に通い、体のケアに多くの時間を割く。甲子園大会期間から電気治療を継続するなど疲労との向き合い方は頂点に向かう途上の激闘から学んだ。「疲労で失点すれば、それは言い訳。今の状態の中でどう投げるかしか考えていない」。夏の日本一の勢いを高校代表に持ち込み、アジアの頂点をうかがう。 (河合 洋介)

 ≪今朝丸は1回2奪三振零封≫1―3の4回に登板した今秋ドラフト上位候補の今朝丸裕喜(報徳学園)は、2奪三振で無失点と存在感を示した。先頭打者を146キロの外角直球で見逃し三振を奪い、中前打を許した直後の2死二塁でも146キロ直球で空振り三振に仕留めた。投手陣について問われた小倉監督は「みなさんも分かっているように、今朝丸君だったり、藤田君も中崎君も、いい球を投げていた」と真っ先に名前を挙げて高評価した。

 ≪藤田&高尾も好投≫中崎とともに対外試合初登板となった、ともにプロ注目の藤田琉生(東海大相模)と高尾響(広陵)も1回無失点と好投した。3回に登板した1メートル98の長身左腕・藤田は、最速146キロの直球を軸に無安打に抑えた。「指にかかった感覚の球もあった。これからは捕手とのコミュニケーションを大事にしていきたい」。18番のエース背番を背負う高尾は、6回に登板。先頭打者に遊撃への内野安打を許したものの、後続を凡飛3つに片付けた。「久々の登板で甘い球もあったけど、ゼロに抑えられたことが良かった」と振り返った。

 ▽U18アジア選手権 アジア野球連盟(BFA)主催で基本的に2年に1度開催される、アジア地域の16~18歳の各国・地域代表による国際大会。第1回は94年12月~95年1月にオーストラリアで行われ、日本が初代王者。日本は韓国と並び最多の5度の優勝。第9回大会までは「AAAアジア野球選手権大会」の名称だった。上位3位までが翌年の「WBSCU18ワールドカップ(W杯)」の出場権を獲得する。U18W杯では第31回大会だった昨年、日本代表が初優勝を飾った。

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