広島が秋季Cスタート 球団アドバイザーの黒田博樹氏が鬼の投げ込み指令「リスクは背負って…」

2024年11月05日 05:45

野球

広島が秋季Cスタート 球団アドバイザーの黒田博樹氏が鬼の投げ込み指令「リスクは背負って…」
秋季キャンプ初日から精力的にブルペンで助言を送った広島の黒田博樹球団アドバイザー Photo By スポニチ
 広島は4日、宮崎県日南市で秋季キャンプをスタートさせた。今キャンプに同行する黒田博樹球団アドバイザー(49)は参加する19投手に対して、「リターンを求めるなら、ある程度のリスクは背負っていかないといけない」と投げ込みの重要性を説いた。自身も昼食の時間を除いた約5時間にわたってブルペンに張り付き、初日から精力的に助言を送った。
 秋季キャンプ初日からブルペンは活気に満ちていた。参加19投手のうち、18投手が早速ブルペン入り。野手に負けじと投手陣も気合十分だ。同行する黒田球団アドバイザーは投げ込みの重要性を説き、若手のレベルアップに期待を寄せた。

 「みんな来季に向けて目の色が変わっている。やっぱり、リターンを求めるなら、ある程度のリスクは背負っていかないといけない。そういう選手がこっちに来ている。肩は消耗品というのは分かった上で、どこかで勝負をかけないといけない。それがこの秋のキャンプだと思う」

 今季のチーム防御率2・62はリーグ3位。投手力アップに向け、若手の底上げが求められる中、日米通算203勝を誇る球団のレジェンドがひと役買う。この日は、午前11時からブルペンに出向き、菊地原、永川両投手コーチとともに投球練習を見守った。まずは、ドミニカカープアカデミーの練習生たちに積極的に声かけを行うと、今季最終戦で初セーブを記録した8年目の高橋には、変化球についてアドバイス。昼食を挟むと、午後からの課題練習もブルペンに足を運んで午後4時半まで張り付いて、精力的に助言を送った。

 黒田氏も現役時代はキャンプでの投げ込みを大切にしてきた。「プロの世界は技術が高い人が勝っていく世界」。この競争社会を勝ち抜くために、リスクを背負って勝負することも重要なことだと言う。その言葉に呼応するように、投手陣もエンジン全開だった。

 2年目の益田はブルペンで109球投げた後、課題練習でも“おかわり”で捕手を立たせて100球以上投げた。「周りが引くぐらい投げたい。投げていい形を体に覚えさせたい」。今季は10試合に登板して0勝0敗3ホールド、防御率6・48。来季へ危機感をのぞかせながらも、今キャンプは投げ込みに徹し、レベルアップを期した。

 「一年一年で立場が変わってくるので、何が起きるか分からないし、何か起こさないといけないメンバーがこっちに来ている。そういう意味では僕自身も楽しみ」と黒田氏。「投げ込みの秋」に底上げを図っていく。 (長谷川 凡記)

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