村田「完全決着」エンダムとリマッチ、ボディーで削り終盤勝負
2017年10月22日 05:30
格闘技
初戦はダウンを奪いながら倒しきれず、様子見に徹した初回など手数の少なさが最終的に判定に影響した。再戦では早めにエンジンをかけるが、戦略を大きく変えることはしない。「1回からガンガン行くことはない。不用意なパンチをもらわないように」と話し、「(前回と戦い方を)修正するのは終盤」とリスク覚悟で勝負に出る方針を示唆した。
終盤勝負への鍵を握るのがボディーだ。帝拳ジムの浜田剛史代表はエンダムが600グラムも軽い71・9キロでパスしたのを受け、「計画的では。スピード重視の戦いをするのではないか」と予想。足を使う戦い方を徹底しそうな相手に対し、「動きを鈍らせるという意味でもボディーが大事」と指摘した。村田も前回は少なかった返しの左ボディーや右ボディーストレートを練習してきており、浜田代表は「積み重ねになる」と前半から体力を削る工夫が必要とした。
海外ブックメーカーのオッズは村田の1・1倍に対しエンダムは4・5〜6・5倍。それでも村田は「注目度は上がったかもしれないが、実力が上がったわけじゃない」と冷静で、「やることはやった。あとは神のみぞ知る」と話した。ガードを固めてプレッシャーをかけ、最後は右で決める。「どっちにしても完全決着になる。3度目(の対戦)は絶対にない」。因縁を断ち切り、伝統のミドル級のベルトを腰に巻く。
▼エンダム 前回よりも余裕でパスできたので気持ち的に余裕がある。計量を終えた時点で試合は始まる。準備はできている。
≪ダイレクトリマッチ、●→○王者2人だけ≫村田とエンダムはWBAの指令で世界戦では基本的に禁じられているダイレクトリマッチ(直接の再戦)を戦う。ダイレクトリマッチ●→○で世界王者となった日本人選手は粟生隆寛(WBCフェザー級)と亀田大毅(WBAフライ級)の2人。粟生は12回にダウンを奪い大差の3―0判定、亀田大は反則で相手が減点2を受けるなど3―0判定。自身がダイレクトリマッチ、相手が試合を挟んだケースの●→○での世界王者には輪島功一(2回)と徳山昌守がいる。現役の村田と清水聡(大橋)を含めた日本人五輪メダリストのうち、世界戦に臨んだのは村田と64年東京五輪バンタム級金の桜井孝雄の2人。桜井は68年の世界初挑戦で判定負けした。