【村田という男】リングで「楽しそうに殴る」ガキ大将
2019年07月13日 08:10
格闘技
だが、やはり似合うのはリングだ。ジムでのミット打ちを写真撮影していて印象に残ったのが、実に「楽しそうに殴る」こと。特に試合へ向けたテーマを気にしないでいい練習では、目を輝かせてパンチを振るっていた。本当に失礼だが、「おもちゃを手にしたガキ大将」というフレーズがぴったりだった。
ミドル級という特別な階級で金メダルと世界王座を獲得。ファンや関係者の期待を背負い、村田はビジネス面も理解しながら闘ってきた。だけど、記者が書けないような軽口を叩いたり、関係者のモノマネをする、ガキ大将のような姿が一番、彼らしく感じた。誰のためでもない、自分のプライドを懸けるための今回の再戦は、飾ることなく、本性をむき出しにしてリングに上がれたのではないか。(16~18年担当・中出 健太郎)