アリ戦“仕掛け人”新間寿氏明かす舞台裏 90億円訴訟は交渉で「チャラ」に
2022年10月02日 04:15
格闘技
さらにアリ側からは、未払いのファイトマネー120万ドルにペナルティーを加えた3000万ドル(約92億円)を請求される裁判を起こされた。新間氏はロサンゼルスのホテルでアリのプロモーター、ハーバード・ムハマド氏と交渉。訴訟を取り下げてもらった。「最初は猪木も同席するはずだったんです。でも、当日になって“一人で行ってくれ”って。ハーバードは心の度量の広い人でしたね。90億円をチャラにしてくれて猪木夫妻と私をアリの防衛戦に招待してくれたんですから」と当時を懐かしんだ。
新間氏は猪木さんが89年に立ち上げたスポーツ平和党の幹事長を務めるなど、希代のスーパースターを陰で支え、共に戦ってきた。プロレスを離れた「猪木寛至」さんとは疎遠になってしまったが、今もプロレスラー「アントニオ猪木」への思いは変わらない。「プロレスは愛、格闘技は恋。愛は与えるものだけど恋は奪うものだから。両方できたのはアントニオ猪木しかいない」と称え、故人をしのんだ。
◇新間 寿(しんま・ひさし)1935年(昭10)3月22日生まれ、東京都出身の87歳。中大卒業後、サラリーマンを経て66年東京プロレス旗揚げに携わる。72年新日本プロレス入社。猪木VSアリ戦の実現、IWGP構想の提唱など団体の隆盛に尽力。WWF会長を務め、2019年にWWE殿堂入りした。
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