「キラー・カーン」小沢正志さん死去　伝説のシンガーが愛したカレーライス　料理人としても一流だった

2023年12月30日 17:16

格闘技

「キラー・カーン」小沢正志さん死去　伝説のシンガーが愛したカレーライス　料理人としても一流だった — 「キラー・カーン」のリングネームで活躍した元プロレスラーの小沢正志さん Photo By スポニチ

　キラー・カーンのリングネームで活躍した元プロレスラーの小沢正志（おざわ・まさし）さんが29日に死去したことが30日、分かった。76歳。新潟県出身。

　小沢さんは亡くなった29日に自身のX（旧ツイッター）に「今年の　#カンちゃんの人情酒場もあと2日！今年最後の　#柚子追加しました。大人気生柚子サワーが飲めるのもあとわずかです。17:00オープン！お待ちしております」と笑顔の写真を添えて投稿していた。

　しかし、接客中に体調が急変。救急搬送されたが、意識が戻ることはなく帰らぬ人となった。死因は「動脈破裂」。東京・西新宿で小沢さんが経営する「カンちゃんの人情酒場」の関係者によると最近は「首の調子が悪い」と話していたという。

　日米のマット界で活躍した小沢さんは1987年、現役を引退。トップレスラーとして動けるコンディションにありながら、プロレス界の人間関係に嫌気がさして、二度とリングに上がることはなかった。小沢さんが「第2の人生」に選んだのが料理人。引退後すぐに都内で「スナックカンちゃん」を開店し、食通をうならせていた。

　常連の一人が、若者のカリスマとして知られた、歌手の尾崎豊さん（1992年死去）だった。小沢さんは新日本時代の後輩、前田日明氏のYouTubeチャンネルに出演した時に、「（尾崎さんは）うちの店が好きでよく来てくれたですよ。（月に）3回くらい、一人で来たり、お母さんと来たり、仲間と来たり。カレーライスありますって出したのが、美味しい、美味しいって言ってね」と当時の様子を語っている。

　リングに未練を残さず、最後まで料理人を貫いた小沢さん。どんな道にも通じる「一流」だった。