伊藤蘭 キャンデーズを今につなぐために2人の分まで「歌い続けないと」25日から全国9都市でソロツアー

2024年08月24日 05:00

芸能

伊藤蘭 キャンデーズを今につなぐために2人の分まで「歌い続けないと」25日から全国9都市でソロツアー
全国ツアーをスタートさせる伊藤蘭 Photo By スポニチ
 昨年デビュー50周年を迎えた元キャンディーズの伊藤蘭(69)が、25日から大阪フェスティバルホールを皮切りに行うソロツアーを前にスポニチ本紙の取材に応じた。キャンディーズ時代の曲も披露予定で「今でもミキちゃん、スーちゃんが隣にいればと思う時はあります」と、引退した藤村美樹さん(68)、2011年に亡くなった田中好子さんを思い、しんみり。「私たちの素晴らしい曲を今につなぐためにも歌い続けないと」と力を込めた。
 記者は1978年に解散したキャンディーズ時代をリアルタイムで知らない“年下の男の子”。「昨年出場した紅白では歌も衣装も素敵で…」と水を向けると、伊藤は「良かった~。若い方にも私たちの音楽を届けることができて、こんなに光栄なことはありません!」と目を細めた。

 「アイドル時代から歌うことは苦手だった」と語る。だが19年にソロデビュー。「レコード会社の方から声をかけていただき“この機会を逃したらもう歌えない!”と思って歌手活動の再開を決断しました」と明かした。

 ソロ歌手になっても常に心にあるのは3人の絆。「2人がいてくれれば良いのになと思う時はあります」と本音も。ただ藤村さんは今も欠かさず伊藤のコンサートに顔を出す。伊藤は「1人になっても気分はいつでも3人。ファンの方々にも喜んでいただきたいのでキャンディーズの曲を歌う時は当時の雰囲気を大事にしますね」とこだわりを明かした。

 一方でソロ歌手として、さまざまなジャンルに挑戦。21日リリースの新曲「風にのって~Over the Moon」はシティーポップ調のナンバー。「私の年代だと、なんとなく終活を意識したりとか控えめな考え方に向かいがちな方が多い。だからこそはしゃいだり、ワクワクするような曲を同世代の方にも届けられたら」とアイドル時代のようにファンに元気を届けていくことを宣言した。(吉澤 塁)

 ≪新曲も披露予定≫伊藤は、来年1月25日の東京ガーデンシアターまで9都市を巡る。「最近は当時のファンだけでなく、若い方もライブに増えてきた。そんな方々の前で歌うのも緊張しますが、うれしいですね」と笑顔。キャンディーズ時代の曲については「アレンジを変えたりして冒険してみたい」と意気込む。当然、新曲も披露予定。「自分の解釈で伸び伸びとした世界観を届けられたら。あらゆる世代に勇気を届けられたら幸せですね」と力を込めた。

 ≪夫・水谷豊、長女・趣里に「背中を押されすぎて…」≫伊藤はドラマで共演した俳優の水谷豊(72)と89年に結婚。90年に長女で女優の趣里(33)を出産した。歌手活動は家族も応援しているといい「背中を押されすぎて、崖から落ちそうな感じですね」とジョークを交えつつも感謝。「育児から解放されたのもソロ活動を始めようと思ったきっかけになりました」と語った。

 ◇伊藤 蘭(いとう・らん)1955年(昭30)1月13日生まれ、東京都出身の69歳。72年にNHKの番組をきっかけに藤村美樹さん、田中好子さんとともにキャンディーズを結成。翌73年に「あなたに夢中」でデビューした。「春一番」などヒット曲を連発し、78年に惜しまれつつ解散。解散発表時の「普通の女の子に戻りたい」は流行語になった。女優としてはNHK連続テレビ小説「こころ」(03年)などに出演。

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