【日経新春杯】ハーツコンチェルト “脱”最強1勝馬へ!大きなストライドで臨戦態勢
2024年01月11日 05:28
競馬
デビュー2連勝中のアーバンシック(京成杯)との併せ馬。2馬身後方を進んだこの育ち盛りの明け3歳馬に直線入り口であっさりかわされた。半馬身、1馬身…と差が広がる。だが、強めに仕掛けられると、ハミを取って外から盛り返した。父ハーツクライ譲りの大きなストライドを繰り出して併入。「休養明けでも体調は凄くいい。体の切れが抜群です。ただ、気になるのは…」。武井師は首をかしげながらこう続けた。「落ち着き過ぎているんです。抜かれてから“行け”と指示を出せば行けるんですが、自分からギアを上げようとはしない。ダービーの頃は調教でも自分から動いて行ったんです」。
闘争心が戻らないのか、それとも…。レースでも調教でもムキになって自分勝手にハミをかみしめることを若馬の無分別という。古馬になってそんな青臭さが抜け、調教とレースの違いが理解できる大人の分別を身に付けたのだろうか。ともあれ、“最強の1勝馬”の気性には大きな変化が生じている。
「菊花賞(6着)は勝負どころで他馬に乗りかけられてブレーキをかける不利。まともなら3着はあったとジョッキー(松山)も言っていました。ハンデは思っていたより1キロ重いが、能力的には十分チャンスです」と武井師。格上挑戦でもハンデ55キロが課された。ハンデキャッパーも評価する“最強の1勝馬”。その呼称に別れを告げる時だ。