【競輪記者コラム】桑名僚也は平原に憧れるのをやめません!
2024年02月10日 11:44
競輪
ただ、レースは喜べなかった。二次予選、坂井洋―平原―桑名。G1級のラインの3番手を固めた。「うわぁ、赤パンだ」と周回から興奮。しかし、それは瞬間だった。勝負どころで桑名は離れた。「一瞬。一瞬で赤パンが前からいなくなりました…」。昨年後期に初めてS級に上がったが、目指す超一流との差を突きつけられた。
今はそれが奮起材料。「以前は3番手で離れても仕方ないくらいに思う時もあったけど、これじゃ駄目だって」と気持ちを入れ直した。1月からは半年ぶりのA級。S級での経験と悔しさを経て、余裕たっぷりのレースを展開。ここまで3場所走り、優勝こそないが全て決勝入りと違いを見せている。
「今期はまずS級を取って1年間S級にい続けること。そしてまた平原さんと連係できるようにしたい」。悔しければ額縁に飾るウエアを見る。大谷翔平に言われたって、憧れるのをやめることはない。(渡辺 雄人)
◇渡辺 雄人(わたなべ・ゆうと)1995年(平7)6月10日生まれ、東京都出身の28歳。法大卒。18年4月入社、20年1月からレース部・競輪担当。昨年は中央競馬との二刀流に挑戦。今年から再び競輪1本に。愛犬の名前は「ジャン」。