【平塚競輪 G1オールスター 最終日】五輪戦士・太田海也 激動の夏を1着締め「出し切れて良かった」

2024年08月18日 18:50

競輪

【平塚競輪 G1オールスター 最終日】五輪戦士・太田海也 激動の夏を1着締め「出し切れて良かった」
<平塚競輪場>最終日を1着で締めた太田海也は笑顔 Photo By スポニチ
 大阪・関西万博協賛「第67回オールスター競輪」(優勝賞金6100万円)は18日、平塚競輪場で最終日を開催。6Rはパリ五輪から超強行日程で挑んだ太田海也(25=岡山・121期)が逃げ切って激動の24年夏を1着で締めた。
 悔しさを感じることもできなかったというパリ五輪。心も体も削り切った状態で太田はオールスターに臨んだ。ファン投票15位という大きな期待に応えるため。5走を走り切った。そして最後に全てを出し切る逃走劇を披露した。

 「長かった…。めちゃくちゃ長かった。今持っている自分の力を全て発揮することがやっとできた。出し切れて良かった」。その表情は充実感に満ちていた。

 五輪は期待されたメダルに届かず。オールスターも準決勝で内に包まれて敗退した。「(準決は)自分の弱さが出た。時差ボケもまだあった。良くないコンディションで来たが、気持ちは切らさずにと思っていた」。本来の力を出し切れることはできなかったが、“五輪に出場した太田海也の走り”にファンは心を動かされた。連日、脚見せやレース後に「カイヤ~。お疲れ様~」という声援がバンクを包んだ。

 競輪の次走は9月の共同通信社杯。「五輪も終わったし、日本の競輪にシフトして戦っていけたら」。来月は“本物の”太田海也が見られるに違いない。

 ナショナルチームの活動は白紙だという。全てを犠牲にして日の丸を背負った25歳に、つかの間の休日が訪れた。「明日、岡山に帰って1週間休みます。久しぶりに家族に会えるので旅行に行く予定を立てています」。ようやく肩の荷を降ろし、ホッとした表情。とにかく今は日本中が思っている。お疲れ様でした、と。

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