三段跳び山下航平、完敗…父・訓史氏はソウルで決勝進出
2016年08月17日 13:15
五輪
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父の偉大さを改めて知ることになった。初出場の山下航平(21=筑波大)の記録は15メートル71。自己ベストの16メートル85よりも1メートル以上悪く「ノルマは自己ベスト」という意気込みとは真逆の結果に終わった。だからこそ、尊敬する父に問いかけてみたくなった。
「大きな舞台で力を出し切る準備をしてきたにもかかわらず、うまくいかなかった。どういうところが足りないのか。聞いてみたい」。
今も残る日本記録17メートル15を跳んだ父・訓史(のりふみ)さん(53)は初出場の88年ソウル大会で16メートル29を跳び、予選を通過。決勝は15メートル62で12位に終わったものの、足跡を残した。92年バルセロナ大会は15メートル97で予選落ちだった。
息子がリオで力を発揮できなかったのは、初めての国際大会がいきなり五輪だったからかもしれない。橘高(福島)1年で父と同じ種目を始めた。筑波大4年の今年5月、リオ五輪参加標準記録と同じ16メートル85を跳んだばかり。経験不足は自らが認めるところだった。
「前から2020年の思いが大きかった。この経験を生かしたい」。
苦い思いをしたものの、4年後こそが勝負の場。大ジャンプをするのはその時だ。
◆山下 航平(やました・こうへい)1994年(平6)9月6日、福島県生まれの21歳。福島・橘高で競技を始める。筑波大4年の今年5月の関東学生対校選手権で16メートル85を跳んで優勝。6月の日本選手権は記録なしに終わる大失敗をしたものの、7月の南部忠平記念優勝後に追加招集で代表に選ばれた。1メートル79、69キロ。