西野ジャパン 芝24ミリの壁…生命線のパス回しに大きな誤算
2018年06月17日 06:31
サッカー
関係者によると、大会期間中はFIFAが全ての練習場、試合会場のピッチを管理。会場ごとの芝生の状態により微調整はあるが、基本的に24ミリにそろえ、チームからの要望も受け付けない。日本代表が埼玉スタジアムで国際Aマッチを戦う際は20ミリ。パス回し主体のスタイルを掲げる西野監督は02〜11年に指揮したG大阪などJリーグ監督時代は本拠の芝生を10ミリ台に刈り込ませることもあった。
4月に日本代表監督に就任後はハリルホジッチ前監督の縦に速いスタイルからボールを保持するスタイルにかじを切った。ボールが走らなければ、致命傷になりかねない。長友は「芝の上でボールがブレる。転がり方が自分の思っている感覚と違う」と首をひねった。練習後には乾、武藤、原口がドリブルについて緊急会談。武藤は「芝が長いので、ドリブルがしにくい。(技の)バリエーションや可能性を話し合った」と意見交換した。
砂浜を走るのと同じ原理で、芝生が深いほど選手への負担は大きく疲労も蓄積しやすい。日本の平均年齢は28・3歳。過去のW杯5大会と比べて最も高く、長丁場の大会を戦う上でも厳しい条件となる。西野監督は開幕戦のロシア―サウジアラビア戦など他グループの試合もテレビでチェック。どの会場もボールの走りが悪いことを確認し「(天候が涼しくて)良くて質の高い大会になると思っていたが、そうもいかない感じ」と語った。対戦国だけでなく“足元”の対策も強いられる不測の事態に陥った。
≪芝生も駆け引きの一つ≫ボールが転がる時間が多いサッカーにおいて、ピッチ状態は重要な意味を持つ。チキタカ(独特の細かいパスワーク)が代名詞のバルセロナの本拠カンプノウの芝生は19ミリ。今季Aマドリードがバルセロナをホームに迎え撃つ際に芝生を26ミリに設定して物議を醸したが、スペイン連盟の規定では30ミリが上限で問題はなし。ピッチをスリッピーにしてボールスピードを上げる散水も含めた駆け引きは、サッカーのだいご味の一つともいえる。
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