久保 代表17戦目で待望1号決めた!W杯生き残りへ“新境地”でアピール成功
2022年06月11日 04:45
サッカー
4日に21歳となって初出場の試合で、待望の瞬間が訪れた。後半28分、左からのボールに“嗅覚”で反応した。「三笘選手のタッチからあそこにこぼれてくるなと予感がした」。相手もマークにつきにくい2列目からの飛び出し。瞬間的にコースを変え、少し浮いたボールに左足を合わせた。19年6月9日のエルサルバドル戦での初出場から約3年、17試合目で代表初ゴールが刻まれた。
担ったのは右ウイングではなく、4―3―3のインサイドハーフ。代表では出場すらないポジションだった。しかし、染みついた“バルサイズム”が体を動かした。4―3―3はバルセロナが伝統的に採用するスタイルで、幼い頃を下部組織で過ごした久保にとっては勝手知ったる布陣だ。過去に「小さい頃は(インサイドハーフを)やっていた。全然できると思う」と話していたが、まさに有言実行だった。
前半29分に右サイドに開き、仕掛けるふりをして中央にパスを供給。これをMF堂安がワンタッチでDF山根へつなぎ、先制弾を呼び込んだ。守備でも「つぶすときにつぶしてカウンターを自分のところからさせなかった」と奮闘し、フル出場。90分間やり切った充実感も、記者会見での笑顔の要因だった。
苦しんで、苦しみ抜いた末の意地だった。伊東と堂安に押されて序列低下は明らかだった。出場機会のなかったブラジル戦では「なんで出してくれないんだよ」と悔しさを募らせた。「このまま一生(得点が)入らないかもしれない」と心を乱すこともあった。期待される重圧、うまくいかない日々――。それでもあらがい続けた“日本の至宝”は、ようやく確かな足跡を残した。
《10代デビューでは都並に次ぐ2番目のスロー》MF久保がデビューから17試合目、21歳6日でA代表初ゴール。19年に18歳5日でデビューした久保は、FW金田喜稔が19歳119日で記録した最年少ゴールの更新を期待されながらも、可能性のあった8試合では得点を挙げられなかった。10代で代表デビューし、その後得点した15選手の中で、初ゴールまで17試合以上かかった選手は、DF都並敏史の42試合のみ。久保は都並に次ぐ2番目のスロー1号となった。
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