J2新潟が有終白星 寺川強化部長は松橋監督に続投要請することを明言
2022年10月24日 04:30
サッカー
直後の優勝セレモニーでは、野々村チェアマンから授与されたシャーレを堀米主将が高々と掲げた。これがやりたかった――。選手もサポーターも一体となって喜びを爆発させた。堀米に続きシャーレを掲げた松橋監督は「このシャーレは選手のものだし、応援してくださったファンのものだと思っているので掲げさせていただいた感じです」と実直に語った。
今季の有終の美を飾った。その立役者は2年目のMF三戸だった。前半13分に自ら相手ボールを奪い、鮮やかなカウンターから先制ゴールを決める。1―1の後半38分にはFW鈴木からのパスを受けてGKと1対1になると、冷静にフワリと浮かせて今季6得点目を挙げた。「点を決められたことは良かったけど、ハット(トリック)もできたと思うし、もっと自分のプレーを磨かないと」と満足はしていない。それでも「ショートカウンターはチームの一つの武器だと思うので、アルビらしい得点はできた」と胸を張った。
今季は松橋監督が掲げた「より攻撃的」なスタイルが浸透し、J2最多の73得点をマークした。延べ9シーズン新潟に在籍しているベテランDF舞行龍は「“新潟らしさ”が変わってきた」とチームの変化を口にする。ショートカウンターからの至得点率はリーグ最多の4・2%(第41節終了時)とかつての武器は携えつつ、リーグトップの平均支配率60・1%(同)が示すように、ボールを保持しながらより攻撃的なスタイルを身につけた。
寺川強化部長はこの日「クラブとして代えるという考えはない。続投をお願いする」と松橋監督に続投要請することを明言した。6季ぶりのJ1でも、新潟らしいサッカーをぶれずに貫き、旋風を巻き起こす。(渡辺 直美)