顔が見えない…カメラマン泣かせだった中村俊輔の代名詞FK

2022年10月24日 04:30

サッカー

顔が見えない…カメラマン泣かせだった中村俊輔の代名詞FK
独特なフォームゆえ右腕が顔にかぶってしまいがちだった中村俊輔のFKの写真(2008年9月8日、撮影・西海健太郎) Photo By スポニチ
 【明治安田生命J2最終節   横浜FC4-3熊本 ( 2022年10月23日    えがおS )】 【記者フリートーク】撮影した画像を確認するのがいつも怖かった。今から十数年前、私が一番日本代表の取材に行っていた時のエースが中村俊輔。その左足から放たれるFKは当時の岡田ジャパンの得点源で必ず紙面に必要な写真だった。当然、顔が見える側からボールを蹴るインパクトの瞬間を狙っていた。にもかかわらず、シャッターを押すタイミングが少しでも悪いと彼の右腕が顔にかぶってしまい、紙面で使えない写真になった。
 右腕をふりかざす、あの独特のフォーム故だ。しかも、特に強くボールを蹴る直接FKの際は、かなり高い確率で使えない写真に。場内にサポーターの歓声が湧いている間、何度、私は泣いたことか。手がかぶらないように少し遅めにシャッターを押した方がいいのか、それとも、よりボールが写るようにゴールに近い内側で撮った方がいいのか。悩みが尽きなかった。

 サッカー史に残るファンタジスタは、カメラマンの私にとっても唯一無二な存在で、「中村くんの下手な写真は撮れないな」と気が引き締まった。そして鍛えられた。本当にありがとうございました。(写真部・西海健太郎)

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