ドイツ 19歳ムシアラが王座奪回の切り札 名門Bミュンヘンで得点もアシストもチーム最多
2022年11月11日 04:20
サッカー
初出場のW杯を控え「可能な限り得点を決めてチームを助け、バイエルンでプレーするみたいにチャンスを築きたいね」とムシアラは力を込める。足にボールが吸いつくドリブルなど個人技に秀で、今季はゴール前に進入して得点に絡む迫力が格段に増した。中盤の底から最前線までプレーが可能で、代表ではトップ下や左サイドで先発を狙うが、エース格だったFWウェルナーがW杯を負傷欠場。攻撃的な役割で期待はさらに高まりそうだ。
ナイジェリア人の父とドイツ人の母を持ち、7歳で渡英。チェルシーの育成を受け、ドイツとイングランドで年代別代表を経験しながら16歳からBミュンヘンに所属する。ドイツとイングランド両代表の誘いに揺れたが、「心の声を聞いた」と昨年3月にドイツでA代表デビュー。「ドイツは僕が生まれ、サッカーを始めた国。イングランドは僕が育ち、たくさんの友達がいる場所。自分はドイツとイングランドの心を持ち、どちらも鼓動し続けるだろう」と話す。
国境を往来し、たくましく育ったアタッカーが、中東初開催の新時代W杯で世界一を目指してデビューする。
◇ジャマル・ムシアラ 2003年2月26日生まれ、ドイツ・シュツットガルト出身の19歳。7歳で英国に移住し、チェルシー下部組織を経て16歳でBミュンヘン入り。21年2月の欧州CLラツィオ戦で決勝トーナメント史上2番目の年少記録となる17歳363日で得点を記録。試合翌日にイングランドではなくドイツでの代表入りを選択し、同3月のW杯予選で初出場した。国際Aマッチ17試合1得点。1メートル83、70キロ。
《戦力分析》中盤はタレントぞろいで守備は世界屈指のGKノイアーが立ちはだかる。2連覇を狙った前回18年ロシア大会はメキシコとの初戦に敗れ、まさかの1次リーグ敗退。18大会連続20度目の出場で復権をもくろむ。
2列目は多彩な顔ぶれ。ミュラーは巧みな位置取りで相手を惑わし、W杯通算10得点。19歳のムシアラはゴールに直結する働きをし、ホフマンは豊富な運動量を武器とする。守備的MFは戦術眼に優れるキミヒと対人守備に強いゴレツカのコンビ。Bミュンヘン勢が多く、準備期間が短い今大会は連係面で有利に働くはずだ。
フリック監督は14年ブラジル大会のW杯制覇をコーチとして支え、Bミュンヘン監督で19~20年シーズンに欧州CLを制覇。懸念材料はウェルナーが負傷離脱したFWの人選とDFの層の薄さだろう。
≪国際Aマッチ経験なし 17歳FWムココ初選出≫代表発表で国際Aマッチ経験がない29歳のFWフュルクルクと17歳のFWムココが選ばれるサプライズがあった。ゴール前で得点力を発揮するフュルクルクは昨季2部だったブレーメンの1部復帰に貢献し、今季ここまでリーグ2位の10得点。ムココは身体能力に優れ、ドルトムントで6得点している。ウェルナーの負傷欠場で新戦力に扉が開かれた。また、14年W杯優勝に貢献したEフランクフルトのMFゲッツェも選ばれた。
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