愛憎関係超えた国民の後押しで 「神の子」メッシが真の英雄に

2022年12月20日 04:50

サッカー

愛憎関係超えた国民の後押しで 「神の子」メッシが真の英雄に
W杯で優勝を果たし両手を広げて喜ぶメッシ(AP) Photo By AP
 【FIFAワールドカップカタール大会決勝   アルゼンチン3―3(PK4-2)フランス ( 2022年12月18日    ルサイル競技場 )】 メッシのW杯制覇は国民に支えられた。1次リーグ初戦で格下サウジアラビアに敗れると、主将はサポーターに「信じてほしい」と呼びかけた。批判を覚悟していたが、圧倒的な激励が返ってきた。
 「以前は勝ち負けで判断されたけど、みんな異なるものに価値を見いだし始めた」とメッシ。続くメキシコ戦で1得点1アシストを記録し、チームは2―0と息を吹き返した。

 13歳でバルセロナ下部組織入りしたメッシにとって国民との関係は常に複雑だった。クラブで活躍するほどに優勝できない代表と落差が際立ち、10年W杯南米予選では有力紙のアンケートで6割がメッシ先発に反対。準優勝だった16年南米選手権決勝後に代表引退を宣言したこともある。

 転機は21年南米選手権。MVPとして28年ぶりの主要大会優勝をもたらし、国民感情も変化があった。準決勝クロアチア戦後、地元リポーターに「あなたは全ての人の人生に足跡を残した。W杯より大切なことを既に勝ち取っている」と称えられた。長年の愛憎関係を超えた国民の後押しを受け、メッシは揺るぎない存在になった。

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